表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1話完結のSS集  作者: 月夜
56/77

みゃーちゃん

テーマ:暗闇の中で

ジャンル:コメディ

 蓋が閉じて置かれていたダンボール。

 蓋を開けて暗闇の中に光が差すと、姿を現したのは小さな子猫だった。


 まだ生まれて間もないその子は「みゃー」と何度も鳴いて私を見ている。

 その姿を見て、この子は必死に生きようとしているんだと感じ、私は一度家に戻りタオルを持ってくると、その小さな身体を包み動物病院へと連れて行く。


 とくに怪我も病気もないと先生は言ったが、どうやら食事をとっていないらしくお腹を空かせていると聞いた私は、一度家に子猫を連れて行くと急いで近くのスーパーでキャットフードやミルクなどを購入した。

 生き物を今までに飼ったことがなかった私の知識は、捨て猫は取り敢えず最初に病院で見てもらうというものだけ。



 家に帰り部屋の中を見ると、子猫は最初に私が置いたときのままタオルの上でぐったりしている。

 きっとお腹が空いて動くことができないんだろう。


 こんなに小さいからまだキャットフードは食べれなかったりするんだろうかと色々考えて、一つの器にはキャットフード、もう一つの器にはミルクを入れて子猫の前に置く。


 それに気付いた子猫が目を開けると、ミルクをペロペロと飲みキャットフードまで食べ始めた。

 どうやらどちらも大丈夫みたいで、余程お腹が空いていたのかどちらの器もキレイに完食。



 それから数年後——。

 正直あの後は、ネットで猫の飼い方を調べたりして色々と大変だったりしたけど、友達のお陰で凄く助かった。


 そんな友達は、まだ拾った当初の猫ちゃんを写真でしか見たことがなくて、一度私の猫ちゃんを見てみたいって事で今日はお披露目会。




「この子が私の猫ちゃん。名前はみゃーちゃんなんだ」


「え……っと……」




 言葉に困る友達。

 それもそのはず。

 みゃーちゃんはかなりの大食いであっという間に太り、顔はまるでボスみたいに厳つく、数年で貫禄と存在感が凄くなっていた。


 それも、当初の頃の可愛さからみゃーちゃんなんて名前をつけたけど、れっきとしたオス猫。

 名前とのギャップが違い過ぎるまでに立派に成長した。


 こんなに変わった見た目でも、みゃーちゃんは今も「みゃー」と鳴いてくれる。

 ただし、ドスのきいた声で。



《完》

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ