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1話完結のSS集  作者: 月夜
51/77

これは良い事

テーマ:うそつき

ジャンル:ホラー

 嘘をつくのは悪い事だと教えられた。

 でも、そう言った大人達は嘘ばかりつく。

 私には、どちらが正しいのかわからなかった。


 まだ幼い私は悪戯をしている子を聞かれ、大人に教えた。

 大人はその子を叱り、私はその子に睨まれた。


 ある時は、大人が悪いことをしている現場を見かけ、別の大人に「何か知っていたら話してちょうだいね」と言われたので教えた。

 私はまた睨まれた。


 正しいことをしているはずなのに、私は褒められるのと同時に睨まれる。

 なら、嘘をついたらどうなるのか。




「うちの子供見なかったかい? ずっと戻らないんだよ」


「海で見たよ」




 私がそう言うと、その人は日が沈みかかった海へと向かう。

 子供の名前を何度も呼ぶが返事はない。


 その大人は何を思ったのか、風が強く波打つ海の中へと入り子供の名を叫んだ。



 数刻後、その大人は海で死人となり発見された。

 既に家に戻っていた子供は母の亡骸にすがりつく。


 その光景を見てわかった。

 嘘をつくと周りは不幸になるけど、私は嫌な顔を誰にもされないということが。


 周りの大人が憐れむようにその光景を見つめる中、私は口角を上げて笑みを浮かべていた。



 それから私は嘘をつき続けた。

 嘘だと知られると周りから叱られたり嫌な顔をされたけど、その事を知ってる人に嘘をついてこの世から消えてもらったら、私を叱る人も嫌な顔をする人もいなくなった。


 でも気をつけないと。

 嘘だって知られるとまた叱られちゃうから、今度は誰にも知られないように。


 もし知られたら、嘘をついてまた消えてもらわなくちゃ。



《完》

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