From俺 To?
まずは今自分が置かれている状況を整理してみよう。
周りは見渡す限りの草原、よく晴れた空の下で佇む俺。
着ているものは着慣れたトレーナーにだぼだぼのズボン。
この場所にいると認識する前はたしか異世界戦争で遊んでいたはずだがベッドに
向かった覚えはないから寝落ちして…これは夢なのか…?
漫画でもよく見るように自分の頬をつねってみるが普通に痛い…。
頬を撫でる風も、心地よい日差しもVRで作られたものではなく現実そのものであった。
夢ではなさそうだ…。
うん…状況を整理しても判らん…。
途方に暮れていると視界の隅に見慣れた手紙のマークが点滅していた。
「これ…異世界戦争での新着メール通知だよね…。」
異世界戦争オンラインでVR機能を使うとこのように視界の隅にアイコンが表示されるのだが、ここがゲーム内ではないことは判っている。
「嫌な予感はするけど…確認するしかないか…。メニュー表示。」
そう呟くと目の前に異世界戦争オンラインのメニュー画面が表示された。
恐る恐る新着メールの表示に触れ、メールを開いてみる。
やあ西城健人君。いや、ここでは異世界戦争の上位プレイヤーのケント君のほうがいいかな?
今君が置かれている状況を知りたくないかな?もちろん知りたいよね?
細かく説明するとながーくなっちゃうから簡潔に言うと…君は死にました。ちーん。
じゃあなんで今生きているかって?それはよくある異世界転生?ってやつだよ。
僕たちの問題に巻き込まれて君が死んじゃったからね。だからせめてものお詫びに
こちらで蘇らせたのさ。ほら、感謝するんだよ?
え?ごめんごめん、怒らないでよー。お前何様だって?聞いて驚くなよ?僕は今君がいる世界の創造神だよ。
ほら、敬うんだよ。え?きちんと説明しろだって?仕方がないなぁ。
簡単に言うと僕と敵対している奴との争いが元でどういう訳か君が死んじゃったんだよね。
それで君の魂を僕が拾い上げてこちらの世界で復元させたのさ。
ただそのまま復元させたんじゃ面白みがないから君が好きな異世界戦争オンライン?と同じことができる能力をあげたよ。ほら、僕に感謝するんだよ。
え?意外と君素直だね…。普通ここで取り乱して悪態つくもんだと思うんだけどな。
まぁとりあえず、その能力があればこっちの世界で生きていくことはできると思うから第二の人生を頑張ってくれたまえ。
それじゃ、幸運を祈る(。・x・)ゞ
by神
どうやらラノベでよくある異世界転生をしてしまったらしい。
マジか…