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梅の死
梅は道場に入って行った。
「なんだ、おまえ」稽古をしていた男が言う。
「ここはお前さんの道場かい」
「当たり前だろ」
「じゃあ道場主と会いたい。俺は梅という」
「態度デカイな」と言って男は殴りかかって来た。
梅はパンチを避け、男の腹を蹴った。
「イテ。皆出て来い」男が言うと奥から男達が出て来た。
「なんの騒ぎだ」キセルを吸いながら男が現れた。
「先生、道場破りです」
「フム。では私が相手をしよう」
梅と道場主が対峙した。
道場主はハイキックを出した。
梅はガードしローキックを出す。
道場主は足を上げて受け止めた。
続いて後ろ廻し蹴りを出す。
梅は斜めに出て裁く。
そして前蹴りを出した。
道場主が態勢を崩した所、梅は飛び上がり、脳天を打った。
道場主は倒れた。
「やっちまえ」の言葉に皆が一斉に梅を攻撃する。
素手では敵わないとみるや棍で攻撃して来た。
さすがの梅も多勢に無勢。体力が尽きた。
滅多うちにされ倒れた。
「殺してしまえ」の言葉で梅は死んだ。
その有り様を見た女は街を出て馬を走らせた。