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オッサンのエロゲー世界攻略記  作者: 土門 水
第一章 いざ改変!先生ルートを目指せ!!
3/27

 1 初めての世界

本編に入ります。

主人公田中に夢にも思っていなかったことが起こります。







 今、私には大変なことが起こっている!


 何という事だろう。

 私が二時頃、トイレのために起きた時は確かに自分だった。それが朝、気持ちのいい目覚めだと思って起きてみると自分ではなくなっていたという事が起きたのだ。

 そう、起きてそのまま、洗面台で自分の寝ぼけた顔を拝見しようと思ったとき、思わず「うわっ」と声が出てしまった。


 なぜなら…

 若い少年の顔が私の顔を見ているのだから…。


 何が何だかわからない。

 しばらく戦々恐々としながら、不法侵入した少年を探し回ることをしたけれども、さらにビックリすることが…起きた。

 台所に誰かいるのである。…カシャカシャと音がする。奴かと思いそっと音のする方を見ると、


 髪の長い女が立っていた。


 オイオイオイ!と思い、怖くなって自分の部屋に戻り布団を被って身震いしていると、チリリチリリと音がなった。またビクッとなりながらも音の主である時計を手元に置くと6時30分と差されていた。

 会社に行くにはまだ早い。今起こっているこの現象がとてもこわいので、寝ぼけていると信じまた眠った。


 ところがだ。


「翼、つばさぁ!、起きなさい!何時だと思ってんの!?」


 女が、まるで自分の子供を学校に行かせるためのように、怒鳴って自分の部屋まで登ってくるのである。

 これはもう勘弁してくれと思いながら、俺はとにかく慰安旅行で行って来た寺で知った般若心経を唱えていた。これは効かないのかと思い、今度はガバッと起きて十字を切る真似をしてドアを開けてくる方向を見た。

 ドアを開けてきた女は、それを見て


「あんた…何やってんの?」と言った。

 

 コッチは必死である。たぶん顔を真っ赤にしながらも、十字を切っていた。


「…何か怖い夢でも見たの?母さん降りてるから、顔洗ってきなさい。」


と言って女は一転静かにドアを閉め階段を下りて行った。


「…かあさん?」


 はて…?どういう意味だろう?お袋はすでに死んで3回忌を越えている。

 でも、彼女は確かに俺を見て言った。どういうことだろう?

 私はその時首を傾げた方向にパソコンの電源が切れた真っ暗な画面を見た。


「はっ!?」

 

 そこに映っていたのは、洗面台で映っていた顔と私の姿である。なんということだろう。

 私はそのまま茫然としつつその真っ暗な画面に近づいた。手を振りかざしその顔に触ってみる。

 手の触れる感触があった。


「…………」


 私は何も考えられずに、ただ茫然として、ベットの上に座った。


「…洋画で前にこんなふうになった映画みたなぁー」

 あれは、主演男優がトムなんとかだっけ?名前は忘れた。


「…はあ、ちょっと俺はどうすれば?」


 マズいおちおちしていたら、パニックになってしまう。

 何か、思考を別なものにそらそう。


「あー…インパクトが…ああっ!スーパーインパクトはいまどうなっているのかなぁ…種馬になって良い余生を過ごしているだろうし。」


「…………」

私は、こんな時に競馬のしかも下品なことしか思いつかないのか?


「…顔洗おう。」

わたしは、できるだけ洗面台にだいたいというより必ずついている鏡を見ないようにして、身支度をした。

そしてそのまま女の居る台所に向かう。腹は括った。


「…おはよう」


「おはよう。何か怖い夢でもみたの?」


 やさしい母親のようだ。違和感を感じていないようなので、たぶんこのつばさ君には最低限の節度もしつけているのだろう。


「うん…。”とても怖い夢を見た”というより、どちらかというと、胡蝶の夢のような感じの夢をみたんだ。」


「胡蝶の夢?なによそれ?」


「自分ではない自分がそのまま成長して、社会人になっている夢。で、突然起きて自分が誰だか判らなくなっている状態…」


「え!?ちょっと大丈夫?誰だかって自分の名前くらいは言えるわよね?」

すっと、名前が出てきた。

「…つばさ。自分の名前くらいは憶えているよ」


「でも…おふっ母さんの名前もちょっと今は思いだせない。」


「今日は、まだ学校ないからいいけれど…ちょっと病院行こうか?」


「ちょっとまだ夢と現実が解っていないみたいだから、アレだけど病院に行くほどではないと思う。しばらく、部屋でジッとしているわ」

 と私は言ってさっさと二階に上がる。お袋と言いそうになった時は焦った。


「さて、どうしたものか…」

 私は恐らく、つばさという子に憑依した状態となっているのだろうと思う。だが、ここがどこだかさっぱりわからない。部屋といい家といいただの一人親世帯では、持つことの出来そうもない家だから夫もいるのだろう。とすると、わたしは、どこの誰だかわからない人の家の子にいるということか…

 

 さっぱりわからないので、取りあえず静かにつばさ君の部屋をガサ入れしてみることにした。

 自称母に、気づかれないよう静かに本棚、引き出し、押し入れ、クローゼットの中、パソコン、ベットの下までくまなく探す。

そうすると、色々わかった。まず今日は4月5日。昨日寝る前までは残暑も過ぎた10月だったはずだ。

次に私が憑依している?この子の年齢は15歳、つまり今年高校入学というわけだ。入学するのは聖なんとか学園という私立?の高校。そんなに遠くはない。

 地図を見てみると、普通の世界地図があり日本がある。だが、主要都市の名前が少し違う。東京が大東京となっていたり、都が東京の他に大阪、京都と広島にも設置されていた。

 で、ここは?と問うと仙台の近くにある都市らしい。

 

 ここまで調べてきて自分が冷静でいられるのは、自分の体がそもそも、他人の物だということにあまりにもショックがありすぎて他の事など、大したことに思えなくなるからだろうと思う。

 だが、そんな私だがすこし驚くことがあった。

 それは、ベットの下に隠されていたつばさ君のピンクのお宝と一緒にある一冊のノートに書かれていた内容だった。なぜつばさ君がこのノートをピンクのお宝と一緒に隠していたのかわからないが、このノートには、私がいつもギャルゲーをする時に書き込みをしていたエクセールの内容が書かれていたのである。

 それも昨日打った内容なのだ。全く覚えていると言ってよい内容が書かれていた。

 

 まさかと思い、昨日終えたエロゲーを思い出してみる。

 あれは確か…と思い出だそうとしたときである。突如として、強い頭痛とともに濁流のように記憶が流れ込んできたのである。


私はその記憶の濁流にのまれながらそのまま、気絶してしまった。








 

 






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