表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/1595

第7話

 私は愛されているということかしら。それとも私が勘違いしているだけ? 私をせおった王子様が部屋に戻ると王族の方がこちらを仰天してみる。



 お客様方も瞠目している。わけを私が気分が悪いらしいと告げその部屋を出て廊下を進む。等間隔に配置された照明が私たち二人の影を作り出す。


 私はこう言った。これ以上迷惑をかけられないからと思って。毛足の長い緑色の絨毯は果てしなく続いている。


「カルシラスト様、これ以上あなた様に厄介になるのは気がひけます。下ろして……」


 それに被せるようにカルシラスト様はこう話す。息が荒い。私のせいで……。


「あなたは私の宝物です。たとえ君を守れなくても……救えなくても……私はあなたのために人生も命も捧げます。私の信念です」


 私は「すみません、でも、嬉しいです。私なんかのために……そこまで言ってくださるなんて……」と少し泣きそうになり、その気配を察したのかカルシラスト様は「泣かないでくださいね、愛しのマリカナ……」と言葉を放つ。


 私は彼の温かい言葉と背中に心がぬくぬくしてくる。幸福がおういつしたかのよう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ