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第36話

 フォークの先のチーズケーキだけをハムッとする私。お母様に見つかったら……でもカルシラスト様だから何も言えないかもだわ……私だけ後でこっそり叱責が飛来しそう。マシンガンみたいに。


 このチーズケーキ今まで(前世も含めて)一番美味しいわね。なんか美味しすぎてニヤニヤしちゃう。私はカルシラスト様に小声でこう言った。従者も五人ぐらいカルシラスト様の後ろに控えている。


「カルシラスト様、さすがに世間の目もありますし……フォークを返してくれませんか? ちょっと気恥ずかしくて……」


 カルシラスト様はキョトンとして「くくく」と哄笑した後こう続けた。仕方ないなあという態度で。王子様は平気みたいでそういうところも勇敢なのね……。


「では、最後に一切れだけやらせてくださいますか? 愛しのマリカナ?」


 私は不承不承に了解した。私がうなずくとサッとナイフで切り分けフォークで持ってきた。


 それを頬を赤くして食べる私にカルシラスト様は「やはりあなたは宝石のように星空のようにいや、それ以上に素敵ですよ。マリカナ……」と甘い言葉をささやく。


 私は嬉しいけど恥ずかしいようなシンプルじゃない気分……。


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