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第180話
「やっと猛省する気になりましたか? その意気です」
「いや、違うの。今日ちょっと微熱があるから……」
ガクッとなるカルシラスト様。まあ、まあ。
「もうちょっと相手のことを考えてあげてください。かわいそうですよ」
「そんなもんかしらね。男って器が小さいのね。ちょっと落胆だわ」
王子様は「もう!」と不機嫌な声を発し胸の前で腕を組んだ。
ふんまんしているみたい。やっぱり紳士ね。
「わかったわ。アドバイスに従うことにするわ」
「やっと男性の心理を理解されましたか」
「いや、風邪薬を飲んでのんびりいこうと思っただけよ」