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第175話
「カルちゃんたらおねしょで絵を描くのが得意だったの。例えばゾウだとか車やお月さま……」
「そんなことできません! でっち上げないでください!」
カナダ様は楽しそうに目を細めクスクス笑い続けた。
「冗談よ。流石におねしょ画家の才能はカルちゃんにはないわよ」
カルシラスト様はふーと息を吐きクールな目になる。
二人には私とカルシラスト様よりずっといい思い出があるみたい……。
私なんかじゃかないっこないわ……。つい嘆息した。
「こら! カルちゃん! マリカナちゃんがたいくつしているわよ」
「え、そうでしたか。すみません、マリカナ。では……」
「恋人のことをもっと知りたいわよね。カルちゃんは意外に野菜好きなの」