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第136話
プルタブを押し上げプシュ。果物の匂いが鼻孔を擦る。
私はクピクピ燕下した。冷たく、オレンジの粒が喉をジェットコースターのように降下していく。
うん、爽やか! 運動の後の一杯はなんとやらね。
国民たちは代わる代わるダンスに打ち込んでいる。
疲れ知らずね。若いって良いわね。
いや、私も若いけど。曲はまたスローテンポの曲に変わっていく。
みんな笑顔で幸せそうだわ。あのコンビなんかほとんど密着しているし。
青空が声援をおくるように青々としている。
でも、これが嵐の中のダンスだったら異様さが尋常じゃないだろうな……。
天候ってやっぱり大事よね。うん。