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第129話
吸い込まれそうなそうぼう。まるで透明度の高いレイク……。
綺麗なお目めね。その一点をとっても素晴らしいのにハンサムで王子様で頭も良くて……。
私ってすごい人を求めているわ。普通なら叶わない恋で終焉を……という感じなのだろうな。
私が何もない石畳でつまずき転倒しそうにな……。
彼は「大丈夫ですか? マリカナ?」と言いつつ私を抱えていた。
まるで高価な壺とでも……という感じだ。
私は「すいません、思案していて……」と口にする。
たいせいを立て直し私たちはぶらつく。私は「図書館に行きましょう?」と聞く。
カルシラスト様は「いいですよ」と返してくれた。
目的地に向け出発だ。また、目付きの悪い令嬢に出くわした。花柄の赤いドレス姿で不満げに私を一瞥し「ブサイク令嬢……」と小声でいった。