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第124話
何て薄さの生地だろう。よくあんなので焦げないわね。
テキパキと生地を円上に伸ばしてさっと焼く。それを破れないように台の上に置き具材をまぶし、配置しクルクル。
はい、一つ出来上がり! 早いわ! あっという間だったわ。
さらにもう一枚作り袋につめ私たちに差し出した。
お金をスマイル……人形のように端整な顔で支払うカルシラスト様は……。
まあ、それはいつものことだわ。
私はクレープをためつすがめつする。うん、パーフェクト!
私は「ありがとうございました!」とお礼を言う店主を残し列をあけた。
次のお客さんが五つもオーダーした。もしかして好物なのかしら?
ラッピングを剥がしてカプリ、パクパク。うん、美味しいわ。