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第118話
ええい、意味が解釈できないわ! もっとはっきり言ってよ。
カルシラスト様はこう耳打ちした。私を優しげなそうぼうで見下ろしながら。
私は「へ? もう一度お願いします!」とおねだり。
彼はまたしても同じ言動をした。私は顔から湯気が出そうだわ。
まるで温泉卵にでもなった気分よ。
私の意識が遠退いている間にカルシラスト様は「愛しています」と言っていたことをずーっと後に聞かされることになる。
今は耳に入ってこなかったけれど……。
いつまで一緒にいられるかしら?
やっぱり彼なしでは生きていけないわ。
私はカルシラストの温和な顔を注視した。