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第110話

 彼女さんらしい人が微笑みこう返す。


「幻のクレープもたべたことがあるの? エビチーズ味の」


 青年は目を丸くし大きく呼吸してからこう口にした。


「あ、ある……ってそんなクレープないだろう!」


 彼女さんはお腹を抱え大爆笑。幸せオーラがプンプン匂ってきそうだ。


 彼らと比較して私とカルシラスト様はどうだろう?


 勝っている? 負けている? 上手くいっている?


 だんだん自信喪失になってきたわ。カルシラスト様は今はそばにいてくれているけれど……。


 果たしていつまでももつだろう?


 愛想をつかされて、さようなら、バイバイ。みたいになるんじゃ……。


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