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(3)初期スキル決定

連続投稿3話目です。

 サポートキャラを得たので、次は自分のスキルを決めようと思ったのだが、そもそもまだフェンリルのスキル構成を見ていなかった。

 早速メニューのメンバーから先ほど進めなかったサポートキャラの項目を見てみる。

 しっかりと先に進めるようになっていて、<サポートキャラ1>の表示があった。

「1ということは、サポートキャラは複数持つことが出来るのかな?」

 そんなことを考えずつつ、フェンリルのステータスを確認してみた。

 

 名前:なし

 種族:フェンリル(子)

 職業:なし

 体力 :500

 魔力 :100

 力  :20

 素早さ:15

 器用 :5

 知力 :10

 精神力:8

 運  :10

 スキル:噛みつきLV2(1up)、威圧LV1、俊敏LV1、気配察知LV1 固有スキル:鋭敏な鼻

 

 これがフェンリルのステータスだった。

「お前・・・強くね?」

 視線を向けると嬉しそうに尻尾を振って来た。

 フェンリルが強いのか、あるいはハジメが弱いのか、取りあえず判断が付かないので、内心で落ち込むだけにしておいた。

「それよりも名前を付けてやらないとな」

 名前の欄が空欄になっているので気づいたのだ。

「・・・よし。お前の名前はルフな」

 単純に、ウルフから連想したルフという名前にした。

 名前を付けられたのが分かったのか、ルフは再び尻尾を嬉しそうに振っている。

 しっかりと名前に反応しているようなので、ルフと言うのが自分の名前だと理解できているのだろう。

 試しに職業のところをクリックすると、普通に職業が出て来た。

 といっても残念ながら、「子狼」の一択しかなかったが。

 選びようがないので、それを選んで職業に就けた。

 特に職業に就いたからと言って外見に何か変化があるわけでもなかったが、それはハジメ自身もそうなので気にしないことにした。

 あとでヘルプを見ることでわかるのだが、選んだ職業によって延びやすい能力値があるのだ。

 

 ルフのチェックが終わったので、今度は自分の番だ。

 早速クエストを受けて、何のスキルを付けるか考える。

 ちなみに、一番初めに付けれるスキルは、四つだけだ。

 職業レベルが上がることによって、付けられる数も増えると説明がされていた。

 四つしかないスキル枠を何にするかは結構悩んだ。

 悩みながらヘルプのスキルの項目をチェックすると職業レベルのアップ時だったり、クエストの報酬でも枠を増やすことが出来るとあった。

 それ以外にも色々な条件で増やせるので、探してみるのも面白そうだ。

 ちなみに枠の上限は無いそうなので、理論上はいくらでも増やすことが出来る。

 そうと分かれば、特に悩むことなく最初の一つ目を付けることにした。

 さっさと付けることにしたのは、クエストの報酬がスキル枠の追加だったためだ。

 元々折角の生産職に就くのだったらやりたいことがあったというのもある。

 クエスト報酬をうけとった後で、散々悩みながら残りの四つのスキルを決定した。

 

 名前:ハジメ

 種族:ヒューマン(人間)

 職業:作成師クリエイター

 体力 :40

 魔力 :40

 力  :1

 素早さ:1

 器用 :1

 知力 :1

 精神力:1

 運  :1

 スキル:調合LV1(New!)、鑑定LV1(New!)、俊敏LV1(New!)、短剣術LV1(New!)、風魔法LV1(New!)

 

 調合が一番最初に決めたスキルだ。

 鍛冶もやってみたかったのだが、最初に武器が作れたとしてもすぐに戦闘に役立てるとは思わなかったのだ。

 スキル枠は増やせるので、鍛冶は後で追加することにした。

 鑑定は、定番のスキルで生産するうえでは必須とも言っていいだろう。

 何しろアイテムの見分けがつかなければ、生産も何もない。

 俊敏は、いざと言うとき素早く動けるように、短剣と風魔法は、いくら戦闘に不利な職業だと言っても攻撃手段を全くなしと言うわけにもいかないと思ったため付けた。

 いくらなんでも最初のうちは、ルフだけに戦闘を任せる気はない。

 サポートキャラが増えてくれば、戦闘は任せることもあるだろうが、今はどうしても自分自身でも戦闘を行う必要があるとは思っているのだ。

 

 ♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦

 

 スキルが決定したので、残りのクエストを消化することにした。

 残っているのは、「GPを使おう」「ステータスを上げて成長しよう」「掲示板に書き込みしよう」の三つだ。

 一つ目の「GPを使おう」はGPをもらってパンを買うだけだ。

 ただ、どこから買うのかと思っていたら、メニューに<購買>が増えていた。

 食品の項目にパンがあったので、さっさと購入して終わらせた。

 クエスト報酬は、購入したパンだけだった。

 

 続いて「ステータスを上げて成長しよう」を受領する。

 受領した瞬間マウスを操作していた手の上に、短剣が出現して驚いて手をひっこめた。

 次の瞬間には、今まで手首があった所に短剣が突き刺さる。

「・・・!? 何なんだ? 危ないな」

 実際手首に刺されば危ないどころではないのだが、取りあえず避けられたので胸をなでおろした。

 そうこうしているうちに、刺さっていた短剣は消えてなくなり、効果音が鳴った。

「まさか今のが?」

 ハジメの予想通り、今の短剣が「ステータスを上げて成長しよう」のクエストだったらしい。

 クエスト完了報酬と共に、ステータスが上がっていた。

 ステータスは、職業とスキルLVアップでも上がるのだが、普段の行動でも上がる。

 いまの短剣を避けるという動作で上がったのは、素早さと運がそれぞれ一つずつ上がっていた。

 貰えたクエスト報酬は、SP+100だった。

 SPはスキルを獲得できるのにも使えるが、ステータスを上げるのにも使える。

 スキル五個で使ったSPは25だったので、まだ残り125余っている。

 試しに、生産で重要そうな器用を上げよう・・・と思ったのだが、ふと考え直して運を上げることにした。

 もし行動によってステータスが上がるのなら、生産することによって上がっていくと考えたからだ。

 それよりも、生産するにあたって重要なステータスの上に、上がりにくそうな運を上げることにした。

 SPを使ってのステータス上昇に必要なポイントは、一つ上げることに倍になっていった。

 ステータスを1上げるのにSP1を使い、更に1上げるのにはSP2を使う。

 今回はステータスを6上げるのにSPを63使って終わらせた。

 

 「ステータスを上げて成長しよう」を終わらせて残っているのが、「掲示板に書き込みしよう」だけになった。

 途中で追加のクエストは発生しなかった。

 流石に「掲示板に書き込みしよう」を終えたらクエストが無くなるとは思っていない。

 逆にここまでは、内容から見てもチュートリアル的な物だと考えている。

 「掲示板に書き込みしよう」に関してはタイトル通りで、特に迷うようなこともないのでさっさと書き込む・・・前に一応掲示板の内容を確認することにした。

 

 ♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦

 

【はじめまして】雑談一枚目【ようこそ箱庭世界へ】


1.名無しの管理人

ここは雑談スレです。チュートリアルのクエストの書き込み用に使ってください。

勿論雑談用にもお使いください。

※管理人への質問は現時点ではお答えできません。


2.名無しのヒューマン

初カキコ。

チッ。しっかり予防線を張られてしまったか。


3.名無しのヒューマン

クエ。

いきなり飛ばされて来たんだが、皆も同じ状況なのかね?


4。名無しのヒューマン

クエ。

俺は、駅でスマホポチッてたらいきなり飛ばされたな。

周りの人たちからはどう見えたんだろう?


5.名無しのヒューマン

クエ。


6.名無しのヒューマン

クエ消化。


7.名無しのヒューマン

クエ。

それは、周りもびっくりだな。

だが、残念ながらその状況は、俺たちには確認しようがない。


8.名無しのヒューマン

クエ。

流石にこの状況を説明できるほどまだ情報が出そろっていないか。


--------------------------------------------------------

 以下、しばらくの間クエ報告と現状確認が続く

--------------------------------------------------------


121.名無しのエルフ

クエ。


121.名無しのヒューマン

エルフじゃまいか!?


122.名無しのヒューマン

ヒューマンだって飛ばされて来ているんだから、エルフがいたっておかしくないだろ?


123.名無しのヒューマン

待て。ちょっと待て。

ひょっとしてエルフが普通にいる世界からも飛ばされてきているのか!?


124.名無しのエルフ

確かに私はエルフだけど、そう言うってことは、もしかしてエルフがいない世界から来ているヒューマンもいるの?


125.名無しのヒューマン

クエ。

オーマイゴット。

マジかよ!?

俺の世界では、エルフなんて伝説どころか物語の中でしか登場していなかったぞ?


126.名無しのヒューマン

エルフだ。エルフだ。

わっしょい。わっしょい。


127.名無しのヒューマン

クエ。

もちつけwww

まあ、興奮する気持ちはよくわかるがw


128.名無しのエルフ

クエ。

何なのよ、その反応?


129.名無しのヒューマン

クエ。

最初のうちだけだから、許してやってくれ。

かくゆう俺も同じような気分だw

エルフがいない世界の住人から見れば、エルフは憧れの存在なんだ。


130.名無しのヒューマン

クエ。

まあそれは、エルフがいる俺たちの世界でも同じだったがな。

基本エルフは森に籠っているのが当然だったし。


131.名無しのヒューマン

クエ。

それよりも、エルフが普通に存在している世界に住人なのに、既に掲示板を使いこなしていることの方が気になるぞ?


134.名無しのヒューマン

もしかしてエルフがいるってことは、ドワーフとかもいるのかな?


135.名無しのドワーフ

クエ。

いるぞ。

エルフの話で盛り上がっていたから出にくかったが。

と、こんな感じで使えばいいのか?


136.名無しのヒューマン

ばっちりだぜ。

それにしてもやっぱりいたのか。

という事は、他にも色々種族が居そうだな。


--------------------------------------------------------

 ドワーフが出てきたことにより、他の種族の書き込みが続く

--------------------------------------------------------


526.名無しの獣人

そろそろ種族も出そろったかな?


527.名無しのサキュバス

どうかな?

書き込み方が分からなくて苦労している人もいそうだしね


528.名無しのヒューマン

そもそもどうやって書き込んでいるのか分からん種族もいたがなw

逆に掲示板の使い方を理解して使いこなしているのがすげえよw


529.名無しのエルフ

他の人たちが書き込んでいるのを見てなんとなく?


530.名無しのヒューマン

それでいいんじゃね?

そもそも掲示板自体、最低限のマナーはあるが、ルールなんて強制するもんじゃないし


 ♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦


 クエ報告の書き込みをするついでに掲示板を流し読みしたが、驚きの内容だった。

 まさか自分たちがいた世界以外からも飛ばされて来ている存在がいるとは思わなかった。

 いずれ会える時が来るんだろうか、と思ったが、取りあえずそれは後で考えることにした。

 ともかくこれで、今あるすべてのクエストを完了したことになる。

 掲示板に書き込んだ瞬間に効果音が流れて来たが、掲示板をチェックするのに夢中になって内容まで確認していなかった。

 

『おめでとうございます。チュートリアルクエストを全てクリアしました。

 職業により初期装備セットと初期調合セットを報酬アイテムとします。

 チュートリアルをクリアしたことにより、第一エリアの<採取の森>が解放されました。

 また、通常クエストも解放されております。

 それでは、良き箱庭生活をお送りください』

これでプロローグは終わりです

次話からは第一章に入ります。

続きの話は、本日の12時・15時・18時・21時に1話ずつ上げていきます。


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