第五話
涙目になりながら説明してくれた受付嬢によると、
・ギルドに登録をすると、ギルドカードが発行される。
・ギルドカードは、材質こそ一緒だがギルドランクが上がると色も変わる。その他多数の機能が!
・ギルドランクは上から虹、金、銀、黒、赤、青、緑となっている。
・ランクが上がると色々な特典が有る。
・ランクはギルドポイントを貯めることで上がる。ポイントは依頼等で貯まる。
・依頼は基本的に何でも受けれるが、下限参加ランクのある仕事もある。(上位ではよくある。)
・ギルド加入者は、素材等入手物の売却をギルド以外で行わないように。
・その他色々
って事だった。早速お願いすると、緑のカードを渡された。というか、これカードってよりも1〜2㎜位に薄くしたなんかの端末に見える。スマートフォン的な。丸いポッチに四角い画面と四角いスペースが有る。
「……これをどうすんの?」
「ひゃいっ、右下の四角い所に強く指を押し当てて下さい。」
言われた通り強めに押し当てると、画面の部分に名前とギルドポイント:0という文字が隆起してきた。異世界テクノロジーすげぇ。
「それで登録は完了です。アイテムボックスに入れておいても討伐数や犯罪歴などは記録されますので安心してください。」
「前者はともかく後者に安心できる要素がねぇよ?」
「ひっ、すみません、すみません。」
「あっ、いやいや責めてる訳じゃないから。謝らなくていいから。」
説明前の時点で周りから注目されてたのに、今は受付さんが可哀想とか聞こえてくる。睨んでねぇし!俺は悪くねぇ!
流石にこれ以上悪目立ちしたくないので、取り敢えず今日の所は依頼は受けず、宿代も足りるようなので換金もせずにギルドを出た。そんなに怖かっただろうか。ギルドってんなら荒くれ者とか相手に慣れてそうなもんだが。
少し行くと、そこそこ大きめ……と言うよりいっそマンションとかアパートってのが近い大きさの建物が見つかった。部屋の数が多いんだろう。
まあRPGなんかで1、2部屋しかない宿屋に疑問を持ったこともあるが、だからと言ってここまで多いのもびっくりだな。……一階は食堂になってるらしい。酒場的な感じだろうか。
「すんませーん、部屋空いてますか?」
ホテル入って右にあった受付みたいな場所で、従業員らしきお兄さんに確認をとってみる。空いてなかったら別の場所を探さにゃいけない。
「はい、空いてますよ。一泊八十ゴールドで食事は朝と夜ですが、何泊になりますか?」
「取り敢えず五日間で。」
「はい、五日……一週間ですね。四百ゴールドになります。」
一週間は五日間なのか、覚えておこう。にしても全財産の半分以上を持っていかれた。やっぱり金が無いなぁ。
「それでは何階がよろしいでしょうか?」
「あー……出来るだけ低い階で。」
「それでは、三ノ三号室が空いております。これが鍵ですので、無くさないようお気をつけください。」
「注意とか有ります?」
「そうですね、朝の食事は九時まで、夜は十時までとなっています。それと、部屋に傷や損壊、また盗難などがありますと、追加料金が発生する場合が有ります。」
「うぃっす。わかりました。ありがとうございます。」
受付の隣の階段を登って三階の部屋に行く。ちょっと狭目のホテルの部屋って感じで素晴らしい。流石にシャワールームは無いか。
その後一階で晩飯を食べ、部屋に帰って寝た。食堂にはそこそこ人がいたが、誰も近くによって来すらしなかった。さっき見た顔もあった気がしなくもない。
道具屋?装備屋?明日でいいよ。金も無いし。
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目が覚めて周りを見渡す。
「ここどこだ?知らない部屋……!」
意識がはっきりして、夢じゃ無かったと確認した。良かったやらなんやら。にしても天井って言うべきだった。
部屋に時計が有ったので時間を確認してみると、元の世界と同じみたいだった。楽でいい。今は八時か。飯は九時までだからまだセーフか。
食事が終わり、宿屋を出る。まず必要な物は金なので、ギルドに向かう。どんな仕事が有るかな?




