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第十六話

今日はちょっと短めです。

獲物を探して物理で殴る。そんな単純作業をやっていると、ふっと思いついたことがあった。魔法を手に入れたのだからもっと効率のいい経験値稼ぎ、つまり大規模な魔法で周囲一帯をまとめてドッゴンバッコンしていけばいいんじゃないか?ということだ。他に人もいなさそうだし、環境破壊と言っても精々山の一帯がクレーターでいっぱいになる程度で済むに違いない。


そう考えて、しかし流石に炎の玉かなんかを爆発させれば色々と面倒なこととかまずいことになりかねないし、こっそりばれずに、かつ大規模な殲滅の出来る魔法はないか……と思った時にさっきは役立たずの烙印を押した空間魔法を使えないか考えてみた。つまり空間を削り取る感じでガオンガオンとやっていけばいいんじゃないだろうか?ということである。


まあ物は試しとやってみたが、そんなに上手くはいかなかった。正確には魔物が複数いる時なんかに起きたのだが、表面だけガリッと持って行かれているミノタウルスとか、穴ぼこまみれのリッチとかを見る羽目になった。正直二度と見たくない。やはり空間魔法は産廃か。


ものすごく気分が悪くなったので、やっぱり確実に一発で仕留めれる物理の方がいいと実感した。斬りならそこまでグロいものを見なくてもいいから、随分と楽だ。


ともかく今日は狩りも終わりにして帰ろう。別に義務って訳でもないし、辛かったら休むことだって大切だよね。と言い訳しつつ、またしばらく図書館で調べ事でもして過ごそうかとも思った。仲間が欲しかったら巧でも探せばいいのだ、まだ慌てるような時間じゃない。


とりあえずギルドで報酬でももらおうと思い昨日の受付の人にカードを渡すと、またおじいさんを呼ばれた。一体何が悪いというのだろうか。


「うぅむ、流石にこれは……いくらなんでものぅ。」

「何かまずいことでもあるんすか?」

「お主、自覚がないのか?たった一日で、アレを四匹も狩れるはずが無いじゃろうが!しかしカードに書いてあるのじゃから嘘なはずもない。一体どういうことなんじゃ!」

「いやぁ、それほどでも。」

「褒めとらんわ!」


なんか怒られた。ボケたのが悪かったか。まあ確かに、普通なら一人じゃ狩れないドラゴンを狩ってきているのはおかしいかもしれないけど、他にもチート持ちとかがいるわけだし、一ヶ月近くあったのだから似たようなことがあってもおかしくは……おかしいかな?


「でも、素材だって本物だったっすよね?」

「その通りじゃから余計に始末が悪いんじゃ。このことを知っているものの中にはお主がバケモノか、それこそ邪神か何かが人の皮を被っているだけなんじゃないかなどど言っておるんじゃぞ?」

「そんなにっすか?」

「それだけの事をしておる自覚がほしいのぅ。ワシじゃってまだ長生きしたいから、出来ればそうじゃないことを祈っとるんじゃがね。」

「だーかーらー、普通の人間ですって。」

「やってる事的に説得力がないんじゃよ……」


なんだか分からんが、そこまで人外扱いされると傷つくな。強くなりすぎた(キリッ って感じだ。

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