あなたがいない悪夢
エピソード0はまだまだ続きます。
「やめてぇぇぇぇぇぇ」
フェムスの叫びが聞こえる
魔王は嘲笑いながら
あなたの心臓を喰らった。
ぐちゃ…ぐにゅ…
夢なら覚めてほしい。
ぐちゃ…ぐにゅ…
あなたはこんな結末のために戦いつづけたの?
ゴクン
「500年のあいだに数多の心臓を喰らっきたが、私を満たすものはなかった。あぁ!なんとすばらしい!このもの心臓こそが私の追い求めていた至高の命!あぁ!これが充たされるということか!」
こんな結末、私たちは望んでいなかった。
「もう、小娘どもに用はない。何処へでも去るがいい。私はこの余韻を楽しむとしよう!」
あのものは私たちに背を向け遠ざかる。
…憎い、憎い…
憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い…
この躯がどうなろが構わない。アレヲコロス
「…てよ」
魔王が足をとめる。
「ほぅ。自ら死にッッ!」
魔王はその場から跳躍し、立っていた地面が十字に裂けいた。
バサァ…バサァ
漆黒の羽が舞い、黒翼がはためく。
「ッどうゆうことだ。…貴様は鴉ではないのか!」
獣人種・飛翔族の中では最上位の種族であり、忌み嫌われる存在
黒髪と一対の黒翼 ―鴉
ミウの半獣化は何度も見てきたけれども、こんな禍々しい姿は初めてでした。
透き通った素肌は紫に染まり、眼はすべて漆黒に沈んだ。
獣人・飛翔族は半獣化の際には一対の翼しか持たないはずなのに…
「鴉と一緒にするんじゃねぇよ。」
…バサァ
大きく開かれる三対の黒翼。
そこには黒き死神が立っていた。
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