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VRMMOの世界で怖いお兄さんをしています〜本当はVRでお茶会エンジョイしたかっただけなのに〜  作者: 春咲 イブキ
第2章

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第24話 バラのハンカチ


 次はリタくんに渡すハンカチを作ろうと思う。


 まずは生成りの生地を取り出して、チャコペンで下描きをする。下描きの丁寧さが完成のクオリティに関わるから、丁寧に、丁寧に描いた。

 下描きを終えたら、刺繍枠をはめる。


 どこから刺繍しようかな?


 よし、角に配置した一番大きなバラから刺繍していこう。色は濃い赤が綺麗な真紅色。そのバラの中心から刺繍していく。中心を刺し終えたら、花びらの部分。

 花びらは刺繍していく糸の向きを良く意識しながら進めていく。花びら一枚ずつ糸の向きを調整して、花びらと花びらの境目を表現出来るように、気を付けて作業した。

 全部くっついて、花びらがどれか分からない……ってなるのは嫌だからね。


 デザイン画を描く時に想像した通り、バラを刺繍するのは難しかった。どう刺せば綺麗に刺繍出来るのか、めちゃくちゃ脳みそを使った。でもそのおかげで、なんとか綺麗で華やかなバラを刺繍できた。まず、一つ目だ。


 真ん中のバラを終えたら両隣……色は、赤みがかったピンク色のバラを刺繍していこう。『糸通し』機能でサクッと糸を通して、刺繍を始める。二つ目は、まだコツを掴めていなくて、まだまだ難しかった。

 だけど、それも終えて、三つ目に取り掛かる頃にはコツを覚えたようで二つ目までよりも早いスピードで刺繍することが出来た。悩んで手が止まることが減ったのが嬉しい。


 三つ目が終わったとき、小腹が空いたなぁと思ったのでクッキーをつまんだ。リンゴクッキーにした。いつ食べても美味しいね。


 あとは、四つ目と五つ目だね。色はピンク色。コツも掴んだしどんどん刺繍していこうー!

 ちくちく。ひたすら無心で刺していけばあっという間に終わった。


 バラを五つ刺繍し終えたら、今度は葉っぱ。葉っぱは葉脈を意識しながら刺していく。バラと比べたら、葉っぱは簡単な方なのでサクサク刺繍していった。一つのバラに二枚だから、全部で十枚の葉っぱだ。

 

 全部終えたら、対角の反対側にも同じ刺繍をしていく。他のプラムやクローバーと同じように、だね。そっちのほうが可愛いだろうし。


 全く同じ作業をやること数十分。ついに刺繍部分が完成した。あとは、裁断と三つ折り縫いをしたら、ハンカチとしても完成。

 全て合わせた時間で言えば2時間かかっていた。やっぱりこのくらいはかかるんだね。


 …………まぁ、現実だったら3倍とか4倍以上の時間がかかっただろうし、2時間でもすっごく速いんだけどね。


 リタくんが喜んでくれるといいなぁ!


「あ」


 プラムさんにもだけど、完成しましたってメッセージ送っておこう。


 リタくんには『渡したいものがあるので会いたいです。今日、明日はマイルームにいる予定なので時間が空いたら来てほしいです』と送って……と。ぼかしている通り、実はハンカチ作る、って言ってないんだよねー。好きな花を突然聞いた時点で何か渡されるだろうことは予想されてそうだけどね……。

 

 それで、プラムさんには…………。


 あ、待って待って。


 露店でお値段確認してないや! お値段確認して、おいくらだったかも一緒にメッセージで送ろう。その方が分かりやすいもんね!


 それじゃあ露店にごー!

 ……マイルームにいる、ってリタくんに送っておきながら早速出掛けてるや。でもすぐに帰ってくるし! うん!



 ◇ ◇ ◇



 露店でお値段確認してマイルームに戻ってきました。

 そのお値段なんと『6000G』でした!! え、高くない? と思ったら、効果が変でした……。『防御+8』と『魔力+4』まではいいんだけどね。


 良く分からない『猫にプラム』という効果がついてました!


 説明を見てみると……『魔力酔いしなくなる。猫にプラムを与えても、その価値を知らない猫にとっては何の意味もないことから』……だそうです。

 魔力酔い、とかもあるのこのゲーム!? しかもこれって、猫に小判、のプラム版ってことだよね?

 ……そう言えば、果物屋でもプラムを見たことないし、このゲームの中じゃプラムってかなりレアな何かだったりする……?


 プラムの刺繍があると必ず魔力が増えるし、多分魔力に関係するんだろうなぁ…………。

 変なの作っちゃったけど、魔力酔いしない、って良い効果だよね……?


 取り敢えず、プラムさんにメッセージ送っておこう。


『ワンピース完成しました。露店の自動設定見に行ったら6000Gとお高めでした……。今日明日はマイルームにいる予定なので、お暇なときに取りに来てもらえると助かります』


 これでよし。……と思ったら、いつも通り秒速で返信がきた。

 

『もう完成したの!? めちゃくちゃありがたい;; それじゃあ、お値段は3万6000Gだね! 早速今から取りに行ってもいい?』

『良いですよ』

『ありがとう!』


 使いっぱなしの生産道具を片付けて、人を迎える準備をする。すぐにノックの音が聞こえてきたので、慌てて扉に向かう。ガチャっと扉を開ければ、もふもふ猫ちゃん……じゃなかった、プラムさんがいた。


「こんばんは〜真夜中にごめんね~」

「いえ。こちらこそこんばんは」


 お外は真っ暗です。現在、ゲーム内時刻で3時30分である。現実だと20時15分頃だね!

 ……真っ暗な外で思ったけど、ガーデンパーティは開催時間も気をつけないとだなぁ……。


 それで、ワンピースです。

 なんとなく、持ち物から取り出して手渡しで譲渡した。喜んでくれるかドキドキする。


「ワンピースです」

「ありがとう! ……わぁっ刺繍かわいいね! 猫ちゃんもプラムも、お花もっ、ぜーんぶかわいいっ!」


 刺繍をじっと見ていたプラムさんが、ワンピースをぎゅっと抱きしめて言う。……そんなプラムさんが可愛いです。


「あ! はいこれ、3万6000Gだよー!」

「ありがとうございます」


 ……残高6000Gからいきなり増えちゃいました! 小金持ちだね。

 

「早速着させてもらうね! …………わ、ウエストリボンと裾がエスニック柄だ〜! めちゃかわだね〜!」

「ありがとうございます。……ウエストリボンは、今は前で結んでありますが、気分によっては後ろで結んでも可愛いと思います」

「確かに! 日によって変えられるの素敵だねー!」


 喜んでもらえたようで良かった。それにしても、腰のリボンは緩く結んであるだけのはずだったのに、プラムさんの腰にぴったり合わせて結ばれていた。……自動補正すごい…………。



「あと、その……効果が……変なんですよね」


 私は思いきって、プラムさんが気付く前に告げた。


「効果が、へん?」


 プラムさんは、こてんと首を傾げた。だけど、次の瞬間、お目々をまんまるに見開いて、口をぱくぱくしている。まさしく呆然、って感じだ。



「……猫にプラム……初めてみたぁ…………」


 


ただの風邪でした!コロナ、インフルじゃなくて一安心……でも熱が下がるまで不定期更新です。

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