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鉄と真鍮でできた指環 《3》 ~災厄の首飾り~  作者: とり
 第1幕 夏休みの終わりに
3/59

3.起床(きしょう)



   〇前回のあらすじです

   『和泉いずみあかねゆめをみる』







 (まくら)にうつぶせになった姿勢。

 両腕りょううでをつっぱって、()こす。

 よだれをぬぐって目頭(めがしら)をもみ、和泉(いずみ)はサイドボードのサングラスに手をのばした。かお装着そうちゃくする。

「マスターどうしたの。うなされてたけど」

 少年(しょうねん)こえがした。

 ベッドにあぐらをかいて、和泉(いずみ)は自分の(あたま)をかく。(ゆめ)からさめても元にもどることのない白髪(はくはつ)と義眼。それらは過去にこった魔術(まじゅつ)的な事故による後遺症(こういしょう)だった。


 カーテンをひいたままの(まど)を背に、和泉(いずみ)はベッドにこしかける。はだしの(あし)のうらにフローリングのゆかのひやりとした感触(かんしょく)がする。

(あかね)あそびに来るゆめ()たんだ。そんなこと、あるはずないのにな」

「なんーだ。マスター聞こえてたんだ」

「は……?」

 和泉(いずみ)は先ほどから会話をしている少年をまともにた。黒髪黒目(くろかみくろめ)の、じゅっ歳くらいの少年だ。和泉のおふるのランニングとロングパンツに、これは新品(しんぴん)のサンダルをはいている。普段は主人(しゅじん)――和泉のことだ――の()のまわりの世話をするため、(ひと)のすがたをとっている。

 が。その正体(しょうたい)は全身まっくろのからす

 和泉(いずみ)十六じゅうろく歳のときに契約(けいやく)した、【使つか()】である。



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