20.カリオストロ
・前回のあらすじです。
『和泉が、わめく少女【カリオストロ】の苗字にまつわる話をおもいだす』
(カリオストロ。……かっ!)
「カリオストロ!?」和泉は、くちに出してさけんでいた。その『苗字』を名乗る、ブロンドの少女にむきなおる。そして問う。
「カリオストロって、まさか、あの『カリオストロ伯爵』!? いっとき、【裏】の世界全域を支配下に置こうとしたっていう……。超・すごうでの、【貴族】の!」
「おーっほっほっほ! さっすが、和泉先生は博識ですのね! ほめてさしあげましてよ!」
「あ、ありがとう」
和泉はすなおにうれしかった。舞いあがっているところを、ごすっ! とウォーリックにひじで小突かれる。
「ばかにされているのです。なさけないとは思わないのですか?」
「うるへー! オレはほめられた経験がほとんどないんだ。壊滅的なくらいないんだ! もっとほめてくれ!」
「……。教授。とりあえず、これを」
すっ。
とウォーリックが心持ちやさしい手つきになって、和泉にポケット・ティッシュをさしだした。受け取ってみてみると、『こころの相談センター』と、広告がはさまっている。せつない。
「でも、たしか、『カリオストロ家』って、なくなったんだよな。すんごい有名だったし、影響力もつよかったのに」
びーむっ!! とティッシュで洟をかんで、和泉は気を取りなおした。




