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鉄と真鍮でできた指環 《3》 ~災厄の首飾り~  作者: とり
 第1幕 夏休みの終わりに
10/59

10.プロフィール



   ・前回のあらすじです。

   『和泉いずみが、あおいのたのみをうける』






 わたされた(かみ)和泉(いずみ)は読んだ。ふたつ()りになったままの、したの部分。

 『要注意(ようちゅうい)人物』のプロフィール――あるいは『特徴(とくちょう)』――が(しる)された文字列。

「えっと……」


   『語尾に《ですわ》がつく』

   『死ぬほどタカビー』

   『可憐(かれん)()()

   『「おほほほほ!」と高笑いをする』


「――こ、これって、」

 和泉は、紙を両手(りょうて)でつかんだ。ぶるぶる全身をふるわせる。該当(がいとう)する人物に、的中(てきちゅう)予感(よかん)がしたのだ。

(やっぱり、ウォーリックのことじゃないか!)

 ウォーリック。――メイ・ウォーリック!!

 【ゾンビ・パウダー事件】で、和泉(いずみ)と組んだ少女(しょうじょ)である。彼女(かのじょ)は【貴族】の出身(しゅっしん)で(弱小(じゃくしょう)貴族らしいが)、【魔術(まじゅつ)】の腕もたち、うつくしく、()くほどタカビーで、語尾にしょっちゅう「ですわ」がついていた。高笑いをしたところはまだみていないが、したくなったらするんだろう。


 しかし、すぐれた魔法(まほう)の技術とは裏腹(うらはら)に、なぜか彼女は、【学院(がくいん)】の高等部でくすぶっている。三年(さんねん)生で、今年は大学部への進学試験を受ける予定(よてい)だが、『飛び(きゅう)』しようと(おも)えばいつだってできる、優秀(ゆうしゅう)魔女(まじょ)である。

「知ってる子?」

 (あおい)がブルーの(ひとみ)を和泉にむける。

「はい。ちょっとだけ、ですけど」

「そう?」

()はいいやつですから、きっと話せばわかってくれますよ。これ、かりてっていいですか?」

「ええ。さしあげるわ」

 葵はシロに手をやって、和泉にゆずるよう合図(あいず)した。和泉は、手配書(てはいしょ)をさらに()りたたみ、()つ折りにして、ロングパンツのポケットにつめる。


「モンタージュ、確認しとかなくていいの? 和泉」

「知ってる(かお)だし、わざわざ見る必要(ひつよう)もないよ」

 シロの指摘にそうかえして、和泉(いずみ)は、廊下の(まど)にすすんだ。シロが(よこ)から「じゃ、気をつけて」と声をかける。和泉はうなずいて、呪文(じゅもん)(とな)えた。

上昇(じょうしょう)()ぶ、シルフの唄」

 あけたガラス窓から、外に躍り出る。解放(かいほう)した【飛行の魔法(まほう)】が、和泉を空へとはこんだ。【トリス】をめざす。





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