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12話  優瑠瑠(こるる)事情聴取

12話  優瑠瑠事情聴取



五月十二日 三森と五十嵐は主任に香坂とのやり取りを携帯で連絡した後、香坂のア

リバイの裏付けにタワーマンション五十八階・クラブ嬪の優瑠瑠を訪ねた。優瑠瑠は

店にそのまま出てもおかしくない豪華な和服を着ていた。

「刑事さんが私に何か?」

「関係のある方皆さんに訊いています。四月二十三日午前零時から三時頃までどちら

にいましたか?」

「二十三日の零時ですか? ちょっと待ってください」云うと携帯を取り出しスケ

ジュールを確認した。暫くすると

「ああ、有りました。この日は店のお客様がここに見えていました。零時頃はソ

ファーに座ってお酒を戴きながらくつろいでいましたが」

「そのお客様はどなたですか?」

「香坂さんですが……メルクスの役員さんです」

「――――失礼ですがとても親しいお付合いと考えても良いですか?」

「そうですね。もう七年来になりますか。親しくお付合いさせていただいています」

「その日香坂さんは、何時頃こちらに来ましたか?」

「正確な時間は、わかりませんが十一時半頃だったと思います」

「何時頃までこちらにいらっしゃいましたか?」

「海外出張とかで朝の九時頃出かけましたが」

三森はソファーから立ち上がりベランダ側の窓まで近づくと

「この高さから見下ろす夜景は綺麗でしょうね」

「とてもすてきです。でも風の強い日はベランダに出るのは、ちょっと無理ですね」

「いつからお住まいですか?」

「もう六年になります」

「ここは優瑠瑠さんの所有ですか?」

「いいえ、社長と香坂さん共同の所有と聞いています」

「共同所有ですか? ここを買うとなると非常に高額でしょうね、我々の給料では、

百年働いても買えませんね」

「うふふー 刑事さんもたまには冗談をおっしゃるのですね」

「おかしいですか? 刑事も人間ですから、偶には愚痴も云いますし駄洒落も言いま

すよ」

「刑事さん達は、もっと怖い人達なのかと思っていましたから、イメージ変りまし

た」

「それは良かった。怖がられるばかりじゃ仕事にならないんですよ」





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