第二話 《襲撃》
「…僕が男だってわかった?」
「「はい」」
あの後、10分程体の至る所を触られてようやく男であるという事が証明された。
「…なんか屈辱…」
突然、來那がそんなことを言ってきた。
「こんなに可愛いのに…男だなんて…」
「可愛くないっての…それに來那も夕も十分可愛いじゃん…來那は、青い髪に黄色の目をしてるし…夕だって、ピンクの髪、紫の目をしてるし、ふたりとも顔は可愛いし、僕なんかより十分可愛いと思うよ?」
そんなふうにライが言うと、
「別に…そんな可愛くない…」
「そうだよ…來那は確かに可愛いけど、私はそこまで…」
そんな風に自分のことを謙遜し始めた。
「そんなことないのにな〜」
そんな事を言っていると、突然ドアが開かれて誰かが入ってきた。
「來那!大変だよ!また…また魔神族が…」
「鈴…とりあえず落ち着いて…魔神族がまた来たの?」
「う、うん。でも…今回来た魔神族、いつもより数が多くてとっても強いんだよ…」
「わかった…夕、それとライ…あなたも一応ついてきて…鈴はここで待ってて」
なんで僕も…と思ったライを差し置いて家を出た來那と夕
「行かなきゃ駄目なのか…」
そう言ってライは來那たちの後をついていった…
「中々に好き勝手やってるな〜」
「そんなこと言ってる場合なの…」
鈴という人から教えてもらった場所に向かったライたちが見たのは…化物の大群、殺されていく人々、壊されていく家々…
「早いとこ止める…夕は大群よろしく…私はこの大群の指揮官を探して叩く…ライは生きている人たちがいたら安全な所に避難させて…」
「了〜解」
「わかった…」
ライは、指示を受けた後、良くない予感がしていた…來那が夕が死んでしまうかもしれないという…そんな予感が…