8.学院生活
「ふぁぁぁーー。」
「なによ、そのあくび。夜更かししてるの?」
「まあ、ちょっとね。やりたいことがあったから。」
「ふーん、夜更かししすぎは体に良くないよ。」
「ああ、わかってるよ。」
俺が眠いのは無色にとって大事なイメージの練習をしていた。エイシュと特訓している時に分かったのだが、イメージは人によって違うので、自分が魔法を発動しやすいイメージを見つけるしかないのだ。
俺は炎魔法が一番得意なので、炎魔法を使う赤色の魔術師として学院生活を送るつもりだ。なので、今は炎のイメージのバリエーションを増やしている。
俺は集中したら時間なんか気にならないタイプだから、気づいたら朝になってたこともある。治さないといけないなと思うのだが、なかなか治らないんだよな。
「もう、授業中は寝たらダメだよ?」
「分かってるさ。多分寝ないよ。」
「多分じゃダメじゃん!」
「ほら、もう授業が始まるぞ?」
「ほんとに寝たらダメだからね!」
そう言って彼女は席に着いた。正直、学院の授業はエイシュのものに比べれば、かなり劣っている。だから、あまり聞かなくても別に問題はない。
学院生活は基本、午前中は座学をして午後から実技の授業行う。そして、たまに行事があったりする。
まあ俺がとりあえずやることは仲間探しだ。日々の生活の中から仲間候補を見つけていくしかない。
仲間になってくれるかは分からないが、エイシュとの約束なので守るしかない。
ひとまずは学院を平凡に過ごすか。