6.戦うことになった
俺はクラスの一人の女子に戦いを申し込まれた。
あまり乗り気ではなかったが、相手の押しがすごいので根負けして渋々戦うことになった。
「決着は相手が降参するか、戦闘不能になったら終了でどう?」
「ええ、それで構いませんよ。」
「それじゃあ早速始めるわね!」
そう言って彼女は魔法を撃ってきた。
その魔法は氷の魔法だったので彼女の魔力の色は青色だろう。
俺はその魔法を軽々かわす。俺は魔力を体に纏っているため、身体能力が強化されている。ちなみにこれはエイシュから教わった。
「さすが特待生ってだけあるわね。でも、これはどうかしら!」
そう言うと、彼女の背後から無数の氷の棘が飛んできた。
(さすがにこの数は避けきれないか...。)
そう思い、俺は魔法を発動する。
すると、俺の前に炎の渦が展開された。
その炎で氷の棘は全て溶けた。
「なっ!?」
彼女は自分の魔法に自信があったのか、とても驚いている。
「もう終わりですか?なら、こっちから行きますよ!」
そう言って俺は炎の槍を生成する。それを彼女に向かって放った。
「くっ...。」
彼女は水魔法で相殺する。が、俺はそれを見越して新たに魔法を生成していた。
それはさっき防御で使った炎の渦だ。だが、今回は攻撃に使う。炎の渦は彼女めがけて伸びていき、直撃した。
「きゃあぁぁぁ!!」
彼女は衝撃で飛んでいき、床に叩きつけられた。
どうやら気絶しているようだ。俺の勝ちだな。
それにしてもなんでこの子は俺に戦いを挑んできたんだろう?俺にはまったく身に覚えがないのだが。
そう思ってると、一人の女子生徒がこちらにやってきた。
「あのー、ちょっといいかな?」
「え、ええ。大丈夫ですよ。」
「そのー、あなたが戦ったその方なんですけど...。この国のトップであるヴァンテント公爵の一人娘、アイル=ヴァンテントさんなんです。」
まじかよ、、、。こりゃ余計面倒なことになりそうだ。