5.学院に入学する
俺は特待生として受かった。
正直特待生だから特別なことがあるのかは知らない。
まあ、なっといて損はない気がするので、なれて良かった。
俺は手続きをしてもらい、宿に戻った。
明日から学院生となる。エイシュに言われた通り、俺を実力で認めてくれる仲間を作る。そして強くなって、あいつらを見返してやる。
その日は少し早めに宿で休んだ。
次の日、俺は制服を着て学院へ向かう。
学院は全寮制なのでこの宿は今日までだ。
短い間だが、世話になったな。
学院につくと、クラス分けの紙が貼りだされていた。
俺は自分の名前を確認して教室に向かう。
俺はAクラスだった。
教室に着き、席に座ると周りがざわざわし始めた。
少し考えたら、その理由が分かった。
席順は成績順なので、この席に座った奴が特待生なのだ。
特待生は近年出ていないらしいからな。話題になっているのだろう。
周りの視線を浴びながら待っていると、教室に誰かが入ってきた。
「おはようございます。まずはみなさん、ご入学おめでとうございます。私はこのクラスの担任のアリアです。よろしくお願いします。さっそくですが、この後入学式なので講堂へ向かいます。」
こうして俺たちは講堂へと向かった。講堂では席順に座る。俺は一番前だ。
入学式は何事もなく行われる。学院長の挨拶では特待生の話が出たが、知らないフリをしておいた。
その後も順調に進み、入学式は終わった。
今日はこの後、クラスに戻り話を聞いて終わりだ。
「・・・えー、以上で今日は終わりです。みなさん、このクラスには特待生がいますが、負けないように頑張ってください。それでは、解散。」
俺は色々やりたいことがあったので寮に帰ろうとしたが、呼び止められてしまった。
「ねえ、あなた。特待生のレイ=ヒューネリアよね。」
「ええ、そうですけど。」
「私と勝負しなさい!!」
えー、早く帰りたいんだけど、、、。