↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
タンタタン譚(2017~2020)  作者: pai-poi
第娯章41~50 後生ですから、後生ですから堪忍して
PR
49/108

喪失する定点A

「命カラガラかい?」迂回男がそう質問した。


「僕はトリガラなんかじゃない!」僕はそう答えた。


「君にはカラカゼが吹いているようだね」と返してきた。


「只今の定点、仮に定点Aとするならば定点Aは交点なり。すなわち我も彼も直線あるいは曲線の如く、時の流れに沿いながら浮上し下降し、或いは左へ右へと三次元に進みながら、交わり、捻じれ、離れ、再び交わることもあれば、あい叶わぬこともあり。偶然と呼ぼうが、必然と呼ぼうが、今まさにこの定点Aにて交点となっているにすぎず、永遠と呼ぼうが、瞬間と呼ぼうが、留まることはかなわず。今まさに、只今交わる事実をとって、これ現実ともうすれば有と呼び、只今の前にこの交点なく、只今の後にこの交点なく、これ虚構ともうすれば無と呼ぶ。定点Aに固執することなく、見落とすことなく、ただ交点あるように、我の交点と観ずれば、迂回男、そなたは存在しない。」僕は呟いた。


鏡に映った僕と言う迂回男は消え、迂回男と言う僕はその鏡の前から立ち去った。


定点A、すなわちその交点は消え去った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。