表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔物  作者: マイル
1/1

一話

Have Fun!

魔物って存在するのかな?

N0。

では、神様は?

これもNO。

では、死後の世界は?

これもNOだ。

つまらない。


さておき、本章の主人公は、ゲンタだ。彼は今年の7月に誕生日を迎え、25歳になったばかり。ゲンタはサラリーマンだ。そして2ちゃんねらーである。

2ちゃんねらーというのは、簡単にいうとインターネット上にある2ちゃんねるを自らの居場所と考え、そこに住み込む事を言う。住むというのは当然、メタファーで、実際の意味は毎日、掲示板を見て、レスを書くことだ。


ゲンタは夕方、会社から帰宅した。部屋の明かりを付け、テレビを付ける。

そして、パソコンを立ち上げる。音がないと寂しいからテレビは必ずつける。

そして、眺める。

そして、眺めながら思うのだ。

僕の人生に意味はあるのだろうかと。

人前では言えないが、僕は彼女居ない歴=年齢だ。

今までの人生を振り返って見ると何もない。

何も無かった。全くの空白で、生きてきた価値なんて一つもない。

考える度に胸が苦しくなる。

時々、考え過ぎて心臓の鼓動がやたら激しく動き出す事がある。そうなるといっそ飛び降り自殺でもしてしまおうかとすら考える。


そんな僕にとって唯一の趣味が妄想に耽る事である。就寝する前に目を瞑り、世界を一つ一つ作り上げていくのだ。まず初めに舞台を考える。

そうだな、FF9の舞台を設定にしよう。

次に自分をそこに登場させる。そうやって設定を一つ一つ丁寧に作り上げていくのだ。

そこでは自分は強くて、かっこいい、そしてモテモテなのだ。

そうするといつの間に寝てしまう。そして時折その夢を見るのだ。

25歳にもなって何をやっているのだろうか。

でも、考えないようにしている。考えると胸が苦しくなるから。


僕は非現実的な事が好きである。だからアニメが大好きだ。そしてアニメが現実にならないかと、毎日のように望んでいる。しかし、自分には皆目そのような出会いがない。幼年期時代に見た女の幽霊を除いてだけど。


それはさておき、今日も2ちゃんねるでスレをチェックする。ふむふむ。

(おまいら、加藤はネ申だからな。加藤を思い大地に接吻をするのだ!)


僕はパソコンにレスをしてニヤける。自分のレスを見て、笑うであろう人々を思い描く。

続いてUFOスレに移行する。


一時間ぐらい、読み書きを続け、終える。

一服しよう。

フィリップモリスをポケットから取り出し火を付ける。

ふぅ。

そして再び思い耽る。

日々が繰り返しでしかない。自らの将来ははっきりと見える。

自分は将来、このまま、生きれる程度のお金を稼ぎ、死んでいくのだろう。

単調で平凡な日々。僕はこの為に生を受けたのかと思うと、体中の臓器を取り出して投げたくなる。


コンビニで買ってきた唐揚げ弁当で夕食を済まして、僕は決意した。

週末、非現実を求めて旅に出よう。


評価お願いします。(m´・ω・`)m

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ