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海を歌う愉快な黒板

空色の道

作者: 海之本

滅茶苦茶な人生を行こうと

誰かが歌ってたな

誰だっけ?

どうでもいいけど何か気になる

今までの道とこれからの道とじゃ

長さは違うけど

それでもいいと思える今日でありたい

なんて語ってた


そう言えば今日

久しぶりに空を見た

ものすごく青くて

雲が気持ちよさそうに踊っていた

まるであの子の無邪気な笑顔みたいで

思わずよそ見しながらバイク走らせたら

田んぼの中突っ込んで

一人 大笑いした


飛び出していく言葉は

誰も救えずにいるのに


もう少し余裕持てたら

あいつを笑顔に変えられたのかも

なんて

ただの言い訳だ


明日死んだって悔いはない

そう思える今日でありたい

誰かが叫ぶように歌ってる


すすったラーメンみたいに

伸びきった夢巻きつけて

闇雲に歩けば絞め殺される

だなんて

そんな言葉でねじ伏せられる程

ヤワじゃない

負けてたまるかと歯を食いしばり

握りしめた手を掲げてやる


ぬかるんだ道から

抜け出せずに

空回りして足掻いても

拳を下ろすなんてできやしない


ああ なんて青空だ

すべてをさらけだして

どこまでも透き通っている

この空のように

潔く 真っ直ぐ歩いて行きたい


こんな所で負けぬものかと叫ぶ歌

口ずさんで

でこぼこ道歩いていけば

田んぼで汚した服も

青空の下では

泥も乾いて落ちていくんだ

そうしたら

あの子に会いに行くのもいいな

なんて思ったら

あいつにも会いたくなる


こんな真っ青な空の下じゃ

嫌な事も嫌な奴も溶けて

キレイな青色に変わってしまう

人に負わされたケガ癒すのも

また人なんだと

歌う声はやけに優しかった


こんな所で止まってはいられない

泥まみれの足跡も

歩き続ければ空の色になる

だなんて思うのは

やっぱり

今日の空が青すぎるからだろうけど

でもそれもいいだろ?

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― 新着の感想 ―
[良い点] 海乃本さま、お邪魔させて頂きました! なんて爽快な読了感なのだろうと、とても心地よく読ませて頂いておりました! 抜ける様な青空のイメージに見事に重なって、『空色の道』が眼に浮かんでくる…
[一言] こんばんは! 『人に負わされたケガ癒すのも また人なんだと 』 始まりと終わりは対で存在する ように、人は人の世に生きる限り その繋がりを断ち切れずにあらゆる 感情を背負い込んでも…
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