42 あずき族お萩ちゃん(2)
「今のニュースから推測すると、お萩ちゃんのお家の小豆を盗んだのとあちこちで小豆を盗んでいるのは同一人物だと思われるわ。もちろん犯人は複数でしょう。私たちを含めてこの国には小豆文化が根付いていて楽しみにしている人たちがいっぱいいるわ。何とか犯人を見つけて小豆を取り戻しましょうよ」
「でもどうしたらいいのかしら」
「モンちやんと3人で作戦を立てましょう」
翌日プリンセスとマーガレットはお萩ちゃんの家を再び訪れた。そしてお萩ちゃんに話をした。
「まだ小豆の収穫がこれからの農家があるはずよ。そんな農家を探して分けてもらうの。そしてこのお店の主力商品を全力で作って明日大々的に売り出すの。
そのことをネットとかでも宣伝してそのことが犯人にも伝わるようにして、前日の夜に網を張るのよ。そこで一網打尽というわけ」
「それはうまい考えね。じゃそのことを警察に伝えればいいのね。了解。頑張って作るわ。クヨクヨしていてもしょうがないもん」
「さすがお萩ちゃんね。応援してるわよ」
お萩ちゃん一家は、懇意にしている農家から小豆を買い入れると全力で主力商品を作り、店に並べ、翌日販売すると大々的に宣伝をし、警察にも協力を求めた。
警察は最初はあまり乗り気ではなかったが、小豆事件の捜索が一向に進まず暗礁に乗り上げていたので、3人の警官を店に配置してくれた。
警官たちは一晩中警戒していたが、夜中に一度やや大きな地震があっただけで何も起こらなかった。
ところが朝になって警察が最後の点検をしたところ、お店の小豆製品も残りの小豆も全て盗まれていたのだ。
警察は狐につままれたかのように茫然とした後、応援の刑事や鑑識も加わって調べたところ、店の奥の土間が少し割れていた。
鑑識がその部分を綿密に調査してみると、大人が2人通れるくらいの穴を開けた跡があり、どうやらそこから、つまり地中から侵入して小豆や小豆製品を盗んだらしいことが判明した。
恐らく夜中の地震は土間に穴を開けた時のものだったのだろう。しかし穴を開けた跡は他の部分に比べて柔らかくなってはいるものの土で塞がれていたので、そこを掘り進めるというわけにもいかず、警察は捜査を打ち切った。
お萩ちゃん一家は大いに落胆し、絶望感が漂い始めたが、プリンセスとマーガレットは諦めていないだけでなく楽観的に考えていた。
プリンセスはコパンのリスくんを呼び寄せると、
「リスくん、あなたは地中を掘って進むのが得意よね。ここを掘り進んでどこまで続いているのかを突きとめて連絡してちょうだい」
「了解です、お嬢様」
15分ほどするとリスくんから最初の連絡が来た。穴は最初の100メートルくらいは土で塞がれていたが、その後は小さなトンネルになっていて、今全速力で地中を進んでいるという報告だった。時間がかかりそうなのでプリンセスたちは一旦シャトーへ戻り、更なる連絡を待った。
トンネルはかなり長いらしく、5時間過ぎてもまだだという連絡だった。
「どうやって運んだのかしら。犯人は小型のジェットモグラタンクみたいな、地中を掘りながら進めてしかも荷物も乗せて運べるマシンを持っているのかもしれないわ。彼らはかなりの技術を持っている可能性があるわ。用心しないと」
するとモニターランプが点滅してからモニターにリスくんからの映像が投影された。




