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セラフィム

どうもリンです。一応この話には本編があります。←本編も私の作品です。その別のキャラクターの話的なものですよ。

【セラフィム】

あたしたちは神様の周りを守護するのが仕事なの。

だから、神様が消えたこの世界ではあたしたちの役割なんて存在しなかったの。

せっかく楽しそうな世界だったから一回きりの異界ワープを使ったのに。

仲間たちもみんな来た。

だからみんなで異界の門を守護してた。

セラフィム(あたし)たちはくだらない人間どもが異界に迷い込むのを防ぐという新たな仕事を見つけた。

そう。あの時までは。


あたしたちが守護していた異界の門から突如 魂 が出てきたの。

それは、前あたしたちがいた世界と同じようなにおいをした懐かしい魂だったの。

だからみんな彼を歓迎したの。かわいかったからね。

だから受肉させてあげて、人間の魂だったから人型にしてあげたの。

みんなで育てた。セラフィムなりに頑張ってみたの。人間の子はもろいって知ってるから。

だから誰かが付きっ切りでお世話したわ。

だけど。

「この子ずっとここにいたら人として生きられないんじゃない?」

あたしと同レベルくらいのセラフィムがそう言ったの。

そのこはめでたいことに神から名前をもらってたの。だから上の子しかいない世界で発言できたのかな。

それで周りのセラフィムたちはちょっと賛成してた。せっかくいい暇つぶし相手を見つけたのに。

どうしてみんなは捨てちゃうのかな。だけどさ。

あたしもそう思っちゃったんだよね。

ここで育てるのがこのかわいい子のためになるかなって?

だから、物心がつくまでここで育ててあげようって決めた。そう決めた。

それから二手のグループに分けてみたの。

「世話するグループ」

「異界の門の守護」

の二つにね。それぞれが集中できるようにね。

私はこの子が好きだったから当然世話するグループを希望したの。

だけどね、セラフィムは生きた年月で階級が決まるから。

あたしは300年前に生まれた下っ端。当然、自分で選べるほどの地位にいるはずないのよ。

だってみんな1000年とか優に超えてるもの。

7人しかいないけどあたし以外はみんな階級すごい上だから。

だからあたしは異界の門の守護にあたった。異界の門を超えてくる強者「悪魔」と戦ったりした。

悪魔は強かった。メンタル異常なまでに強いし心を折らないと消滅しないし。

魔素があれば体力回復しちゃうし。下っ端がまず戦わされるのは弱肉強食の世では当たり前なの。

だから迷いもせず身をとして戦ったの。あの子を守ることにもつながるからね。


あの子が来てからの6度目の悪魔襲撃……

今回の悪魔には異常なまでのオーラを感じ取った。「ただものじゃない」と。

悪魔にもセラフィムと同じような階級というものが存在していることも知っていた。

コイツは……………………下っ端のセラフィムじゃ叶わない。

名前だけいい下っ端セラフィムと一緒に上の子が来るまで食い止めなきゃ。

そうした使命感で頭がいっぱいになった。

あたしたちは6枚の羽根を駆使して戦った。羽根を使い空を舞い。

羽根を使って華麗によけて。

難しい。

あたし、戦闘経験ほとんどないもの。いろいろなセラフィムがいたあっちの世界ではまぁ上位だったし。

だからほとんど前のほうにいるセラフィムが倒してくれたし???

今回の異界メンバーがあたしより強い子しかいなかったし?

言い訳は見苦しいなんて人間は言いそうだな。人間はうざいし弱かったから、ちゃんと会話したことないの。だからあの子が物心ついたら会話できるのが楽しみだった。なのに……会話もできずお別れ…。

だから一時でも長くあの子を見てられるようにコイツにとどめを刺す。

「【イントゥ ザ デプス オブ スランバー】」深き眠りへ

精神攻撃だからちょい強めの悪魔にも効くはずと放った一撃だった。

狙い通りに眠ってくれれば捕虜にもできるし、とどめも簡単にさせるから。

これがあたしの得意技。精神攻撃が得意なセラフィム。あんまいないかな。

「くっくっく。下位セラフィムのくせに生意気ですね。私を誰だと思ったのですか?」

とても不気味な笑みを浮かべ精神魔法を打ち砕いた。

いや。打ち砕かれた。

「ただのゴミだと思ったのっ!」

あたしは悪魔に言ってやった。もちろんコイツが誰かも知ってるし、あたしより強いのも知ってる。

だけどコイツの口調と声が気味悪いし嫌だし、無理だからあえて煽った。

悪魔が強くなっちゃうことも知ってるし。いろいろなことを承知してるけど。

「どこまで馬鹿なんですか?セラフィムは。帰れないことも知ってるのに神から離れるとはくくっ。」

悪魔は別名煽り名人。それが人間界ではやってるんだってリーダーが言ってた。

ここにいるリーダーはあたしが生まれたとき昔話をよくしてくれたの。

楽しかったの。

今のリーダーはおかしくなっっちゃった。

だって神様のこと好きすぎて離れてしまいおかしくなっちゃった。

それからできるはずのない機関方法を一人ぶつぶつつぶやきながら計算してた。

座標を計算したり、瞬間移動魔法の術式を解明したりしながら。

だからリーダーは人間界では解剖をつかさどる天使になった。そんなものあっちの世界にはないのに。

あたしの名前はセコ。セラフィムのセコ。


そんな一人で語っていたのが仇に出た。


あたしは悪魔の攻撃に気づかなかった。気づけなかった。

だから魔法で生み出された剣をもろに腹に食らってしまった。致命傷だった。

隣の名だけセラフィムが回復魔法をかけてくれたけど治んない。

当たり前。あんたなんかのへなちょこ魔法なんかで悪魔の攻撃が治ると考えられるほうが馬鹿よ。

「あんたはさっさと上の子たちに伝えてっ!」

「えっでもセコ…うん。何でもない。ご武運をっ!」

セラフィムが戸惑いを見せるな。常に神のそばにいる高貴な族がと惑いを見せるな。

そういわれてきたけどあたしも多分名前だけへなちょこと同じ反応だったかも。

だから何も言えなかったし、相手の気持ちもよく分かった。

そしてあたしの核も長く持たないのも分かった。

だから今こそ心臓を捧げてセラフィムと神の栄光のために戦う。









大きく振りかざされた悪魔の斧。










もうだめだ。















これであたしの短い300年が終わった。

もう心残りはないし、神のために死ねるなら悔いもない。

だけど本当はこんなこと考えちゃダメなんだろうけどね………………………

「死にたくねぇーーー」

ダメなのに本音がこぼれちゃう。


地面が砕かれる。

破壊音が鳴り響く。あたしはその斧の下にいた。だから死んだ。

そう思ってた。




だけど斧が体に当たってるどころか、おのが空に舞っていた。

あたしの前に立っていたのが上の子の………………………炎が宿ったような力強さとやさしさを感じさせてくれる瞳がまぶしかった。だからこの方は上の子じゃない。

そしてセラフィムじゃない。

セラフィムじゃない。だから警戒した。

もう薄れゆく意識なもののセラフィムは天使だからまたどこかで復活できるから。

できるから。けど記憶は引き継がれない。だから死にたくない。

もしこの人が悪魔の敵なら助けてくれたと解釈できるけど………………………。

いや。味方であることに賭けるしかない。

じゃなきゃ悪魔にあの子のいる場所が襲撃されちゃう。この悪魔を速くやつけないと、仲間の下位悪魔が異界の門をぶち破って地上に降りちゃう。

「大丈夫。安心しなさい。私はセラフィムの敵じゃないのよ。」

あたしの望んでいた言葉がその人から出た。

だから安心して任せられた。

さっきから意識が正常になってきてるなと異常を感じたので腹を見た。

傷で真っ赤に染まっていたところが治っていた。

そして魔素量も回復していた。

この人の技だっ!








めちゃくちゃ関心を示しながら足手まといにならないように離れる。

その人は安だけ苦戦した悪魔を子供と遊ぶように手慣れた手つきで追い込んでいく。

すごい魔法操作技術で。

悪魔の核を見つけ素早く炎をやりの形に変えた。それで悪魔の核に向かって突き刺した。

核を壊しても消滅しないってことは知ってるはず。なのに核を狙ったってことは。

その再生までも焼き殺すほどの灼熱の温度だってことを意味する。そして再生の暇を与えない高密度な技だってことだ。そして、その力で心を折ることのできる強さだってこと。

「貴様っ何者だっ!?」

今更気づいたのかよ。という顔をしたその人は笑いながらこう言った。

「あら?あなたには関係なくてよ」

ええええええええええーーーーーー?という顔が表面に出てしまったのはあたしだけかな?

いやそうでもない。ほとんど感情が出ない悪魔が口を大きく開けて白めになってる。ダサッ(笑)

いやもう核をを壊されてるからそうなってるだけなのだ。

そんなことも気づかないあたしは目の前の状況を理解するのに必死だった。

めちゃくちゃ必死だった。うん必死だった。困惑する思考回路が脳みそをはかいしていくような。

そんな気がした。







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