表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シスターズアルカディアSideB-Brand new Sisters-  作者: 藤本零二
第1章~Brand New Story~
16/58

第13話「エピローグ」

「…と言う感じ、かな」



 ボク達の話が終わる頃には皆の治療も終わっていた。


 それとほぼ同時に、ムツミさん達拐われていた女性陣の無事も確認された。

 彼女らの中に、誘拐犯の男(そう言えば結局彼の名前は知らずじまいだった)の魂が残っていないことも確認できたようだ。

 その辺りのことは、後日アスカさんが男を取り調べた際にも確認出来た(何せアスカさんは『嘘を見抜ける』超能力者だから嘘の証言は出来ない)のでまず間違いないと言っていいだろう。

 どうやら、魂を譲渡された肉体は、何かしらのショックを受けて意識を喪失した段階で、譲渡された魂が抜け出てしまうらしい。

 結果としてはユエちゃんとヒナちゃんのやった行為が正しかったということになる。

 ともあれ、これでムツミさん達が再び男に操られるということはなさそうなので一安心だ。

 

 それと、余談ではあるがアスカさんが男から聞き出した情報を少しだけ。

 男は人生で女性に一度もモテたことがなく、そんな人生に絶望していた所へ“新人類”として転生しないかという話を“新人類教”のメンバーから聞き、入信したらしい。

 そしてメンバーから渡された“ポーション”と呼ばれる特殊な液体、これを飲んで自殺すれば、魂に眠っていた超能力が覚醒し、新たな肉体に転生した時にその超能力を使えるようになっていると言われ、どうせいずれは死ぬつもりだった彼はその“ポーション”を飲み、カラオケ店で自爆テロをしようと企んだ。

 自殺に自爆テロを選んだのは、より多くの魂を犠牲にした方がより強力な超能力が得られるかららしい。

 そうして挑んだカラオケ店での自爆テロ計画だが、ムツキ君達に阻止され、不本意ながら予備で仕込んでいた歯の中の毒薬で自殺するしかなかった。

 だが、魂の転生には成功したようで、次に目覚めた時には別の人間、つまりは今の人間の身体になっていて、『魂の分割』と『魂の譲渡』という超能力を得ていた。

 後は、この能力を使って、まず好みの女性一人に触れて魂を譲渡し、そこからねずみ算式に次々と自分好みの女性達に自らの魂を譲渡して操っていったという。

 最終目標は、彼がカラオケ店で一目惚れしたというムツミさんの身体を乗っ取ることだったが、より完璧な計画を練る前に、予想外に早くムツミさんを発見してしまったため、はやる気持ちを抑えきれず、衝動的にムツミさんを誘拐してしまったという。

 結果的に、不十分な計画での誘拐事件だったため、あっさりと現場を取り押さえられ、あまつさえほぼ何の抵抗も出来ずに捕まってしまったわけだ。



 しかし、ほぼ何の抵抗も出来なかった理由は、あの場にレイちゃん達が来てくれたからだった。

 あの時レイちゃん達が来てくれなかったら、ボク達にも男の魂が譲渡され、操られていた可能性が高い。



「あそこにレイちゃん達が来てくれたのは、アスカさんの指示だったんだよね?」


「ああ、オオカワ橋にあるマンションの下層階の商業施設部分に“新人類教”のメンバーがいて、

 そこに駆けつけたミライ達がピンチだから助けに行って欲しい、と」


「ミライ姉ちゃ達は、大切なオイラ達の家族からね!」


「ええ、前世で生きていた時代は違えど、

 こうして同じ時代に同じ遺伝子と同じ想い人を持って転生してきた家族として、危機には駆けつけねばと、レイ姉上様と共に馳せ参じたわけです」


「そっか、ありがとね皆!」


「別に礼を言われるほどのもんじゃねぇよ」


「それで、三人のことなんだけど、これまでに何があったか聞いてもいいかな?」



 いよいよ本題に入ろうかという時に、「ぐぅう~~」という誰かのお腹の鳴る音が聞こえた。



「あ、ごめんなさい、お腹空いちゃって…!」



 メイコちゃんに言われて気付いたが、時刻はもう21時になろうかという時間になっていた。

 事情聴取やらなんやらでかなり時間を使ってしまっていた。


 そこでアスカさんがこんな提案をしてきた。



「ではまず夕飯を食べよう。

 私とレイ君で弁当を買ってくるから、君達は少し待っていてくれ」


「あ、それなら私達が、」


「いやいや、マイカさん達は残ってユエちゃんやヒナちゃん達と仲を深めていて欲しいんだ。

 だから、買い出しに行くのは部外者の私に任せて欲しい」


「…オレはいいのかよ?」


「君がいないと移動手段が無くなる」


「ま、それもそうか」


「分かればよろしい、ちなみに、何か弁当の希望がある人はいるかい?」



 特に誰も希望をしなかったので、アスカさんのチョイスで弁当を買ってきてもらうことにした。

 


 『テレポート』でアスカさんとレイちゃんが人数分の弁当(ほっかほかなことで有名な弁当屋さんの弁当だそうだ)を買いに行っている間、とりあえずは皆で前世の話だったり兄さまの話だったりをして時間を潰した。


 レイちゃんとアスカさんが帰って来ると、弁当を食べて空腹を満たした。



 そして、いよいよレイちゃん達のこれまでのことが語られることとなるのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ