幕間「???」
*
―――新しい身体はどうだい、×××?
誰だ、俺の名を呼ぶのは…?
―――やれやれ、アタイのこの顔を忘れたのかい?
お前は……!
しかし、何故お前が俺の目の前にいる?
俺はカラオケ店に行って、俺好みの女を見つけたら、そいつに例の薬を飲ませて、共に自爆して二人で“新人類”として新たな人生を歩む予定だった…
ちょうどいい具合に五人の美女を見つけたから、そいつら全員を俺の女にして自爆するつもりだったのに、変な糞餓鬼に邪魔されて…!
―――結局、一人寂しくパトカーの中で自殺したんだったっけ?
…ちくしょうがっ!!
俺の新しい人生が…、女だらけの酒池肉林が…っ!!
―――まだ諦めるのは早いんじゃない?
…あ?どういうことだ?
―――アンタは、何故今アタイと話せてると思ってるの?
―――死んだハズのアンタが、何故アタイの目の前にいるの?
………じゃ、じゃあ、まさかっ!?
―――ああ、だから最初に言ったじゃない?
―――新しい身体はどうだい、と………
そうか、じゃあ、俺は超能力者として、“新人類”として生まれ変わったんだな!?
―――ああ、その通りだよ。
そうか…!そうか、そうか、そうか!!
俺はっ!!俺はっ!!
―――早速だけど、アンタのその能力を使って、存分にアンタの欲望を満たしてもらうとしようか。
―――それが、アタイからアンタへの最初の任務だよ。
ああ…、そういうことかい…!
いいぜ、分かった、あんたの命令通り、好きにさせてもらうぜ。
“新人類教”の新教祖、フォルス様よー!!
*
それから数日、俺は俺の能力を使って俺好みの女共を見つけては俺のものとし、側に置いた。
だが、そんな中でも俺はどうしても手に入れたい女がいた。
あのカラオケ店にいた五人の女、その中の一人、確かムツミって呼ばれていたか。
あの女だけはなんとしても手に入れたい。
勿論、あわよくば他の四人も一緒に俺のものとしたいが、欲をかいて一人も手に入らないでは意味がない。
まずはあの女、ムツミを確実に手に入れて、俺のものとする…!
そのために俺は、俺の能力をフル活用してあの女の居場所を探った。
そして、ついに見つけた…っ!!
俺はトイレに入るその女をゆっくりと尾ける。
今、このトイレには個室に入ったその女と、洗面台の前にいる俺しかいない。
今しかないという俺の思いと同時に、だが今動くのはまだ早計だという冷静な俺が脳内で言い争う。
……だが、個室から出てきたその女と目があったその時、冷静な俺の意思は脆くも消え去った。
「あら?あなた、確か隣のクラスの…
私に何か用かしら?」
「…あ、はい、少しムツミさんとお話したいことがありまして」
そう言って俺は、その女の右手に触れる。
「………えっ?」
その瞬間、その女は俺のものとなった。




