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プロローグ~花言葉~

『今日の特集は「花言葉」についてです』


 ある日の晩御飯の食卓にて、俺とさくらはご飯を食べながらテレビを観ていた。

 面白い番組が無かったので、適当にテレビを流していただけなのだが、テレビから「花言葉」という単語が聞こえてきて、俺と桜はテレビに目を向ける。

 俺の嫁と、嫁の妹で、俺の義妹である桜。そして、残念ながら産まれずに流産となったが、俺と嫁の娘である向日葵ひまわりの三人は、花から名前をつけている。

 嫁と桜の母親は花が好きらしく、嫁と桜が生まれた季節の花の名前をつけたらしい。向日葵もそれに習って、順調に産まれていたら夏に産まれていたので向日葵という名前にした。


「そう言えば桜?桜は自分の名前の花言葉って知ってるの?」


「えっ?」


 桜は俺の急な質問に不意をつかれ、少しビックリしていた。そして、下唇の下に人差し指を当てて、少し上を向いて「う~ん……」と言いながら、俺の質問に対して考える。

 だが、考えこんで出た答えは……


「考えた事も興味を持った事も無いから分からない!」


 笑顔ではっきりとそう答える桜であった。俺はその答に少しガクッとなる。じゃあ、なんで少し考えこんでたんだ?普通に最初からそう言えよ。何かあるかと思ったじゃないか。


「まぁ、桜のお母さんは花が好きな人だったらしいからな。花言葉の意味も考えて、桜に名前をつけてくれたのかもしれないな」


「う~ん……そうなのかもしれないね!」


 あんまり花言葉自体に感心がないのか、桜は花言葉の話しに乗り気ではないようだ。自分の名前に花の名前をつけられたら、一度くらいは自分の名前の花言葉くらい調べそうなものだが……

 そんな事を疑問に思っていると、丁度テレビから桜の花言葉の紹介が流れ始めた。


『桜の花言葉には色々な意味がありますが、その中でも私は「優美ゆうびな女性」という意味が好きです』


 女性アナウンサーがする花言葉の紹介に、俺は適当に「ふ~ん」と言いながら適当に相づちをうつ。

 そして、桜の方に顔を向けると、桜は顔を赤くして恥ずかしそうに少し下を向いていた。

 あぁ~、こいつ自分の花言葉を知っていやがったな。それが「優美な女性」と言う、おしとやかでいかにも女性らしい花言葉に、自分とのイメージが合わないから恥ずかしくて黙っていたな。

 しかし、桜は確かに優美というよりはお転婆という言葉が似合う女の子ではある。でも、名前負けはしていないと思うけどな?

 赤みかかったセミロングの髪型に、大きな瞳と長いまつ毛。鼻筋は通って整っている鼻に、すこしプクッとした可愛らしい唇。顔も小さく、発育がよくてスタイルも中学三年生と考えたら凄く良い。

 正直、俺の嫁の妹なだけあって、かなり美人の部類に入ると思う。性格だって、元気いっぱいで優しい性格の女の子だ。

 優美とはまた違うかもしれないが、そんな言葉に負けないくらい魅力的な女の子である。桜の幼馴染みの公平こうへいに聞いた事があるが、学校でも結構モテるみたいだし。

 しかし、そんな恥ずかしがっている桜の姿が面白くて、ついつい桜に対してからかった態度をとってしまう。


「優美な女性ね…………プッ(笑)」


「あっ!お義兄ちゃん!今笑ったでしょう!」


 俺の分かりすいからかいに、桜はすぐさまご飯を食べるのに使っていた箸で、俺の方を差しながら反応する。それは行儀悪いよ?優美な桜さん?(笑)

 まぁ、からかった俺が悪いし謝っておくか。


「ごめんごめん。もう笑わないから」


「もういいもん!」


 そう言って、桜はプンスカしながらテレビのチャンネルを替えた。

 嫁と向日葵の花言葉も知りたかったんだけどなぁ……。まぁ今の時代、花言葉なんてネットで検索をすればいつでもわかる事だろう。今度、暇な時にでも気が向いたら調べてみるか。

 取り敢えず俺は花言葉の事は一旦頭の隅に置いて、プンスカ怒っている桜をなだめながら食事の続きをはじめた。

 桜さん。お義兄ちゃんが悪かったからそんなに怒らないで?

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― 新着の感想 ―
[良い点] さらっと重要そうなことが出てきてびっくりしました笑 向日葵は2人の子どもだったんですね
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