「季節」の色
「できたあ、ママ、できたよ」
「よし子ちゃん、何ができたの?」
「お絵かき!」
よし子ちゃんは、ママに買ってもらった
クレヨンで、色んな絵を描くのが
楽しくて仕方ありません。
「今度は、どんな絵を描いたの?」
「うーんとね、春と夏と秋と冬の絵」
「へー、おもしろいわねー」
よし子ちゃんは、画用紙の1枚目を
ママに見せました。
とてもきれいに青いクレヨンが塗ってあります。
「これは?」
「これはね、春の色!
去年の春、みんなでピクニックにいったでしょう。
その時に、空がとても青くってきれいだったから」
「へー、そうなんだあ」
よし子ちゃんは、画用紙の2枚目を
ママに見せました。
とてもきれいな、朱色のクレヨンが塗ってあります。
「これは?」
「これはね、夏の色!
去年の夏、みんなで海水浴にいったでしょう。
その時、帰りの夕日がとっても赤くってきれいだったから」
「へー、そうなんだ」
よし子ちゃんは、画用紙の3枚目を
ママに見せました。
とてもきれいに、白いクレヨンが塗ってあります。
「これは?」
これはね、秋の色!
去年の秋、みんなで山登りしたでしょう。
その時、山から見える空の雲がとても白くてきれいだったから」
「へー、そうなんだ」
よし子ちゃんは、画用紙の4枚目を
ママに見せました。
とてもきれいに、黒いクレヨンが塗ってあります。
「これは?」
「これはね、冬の色!
冬って、夜のお星様って本当にきれいでしょう。
お星様がきれいにみえるのって、黒い夜空のおかげでしょう。」
「へー、そうなんだ」
「じゃあ、もうすぐ青い春がやってくるわね」
「ママ、またピクニック行こうね。」
おわり