表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Quintet  作者: 逢沢零
演奏開始
5/12

ヘルズゲート

カラーキャリブレーションとやらはマテリアに潰されたとの噂を受けた。


アホだなぁ。

信じちゃって。


もっと言うとマテリアは四強の中で唯一Quintetの傘下に入っているユニットなのだー。


これは勝ち卍。


すぐにマテリアのリーダーから連絡があり、


「Quintetの傘下とか言ってるチームいるんですけどどうします?」


「あ、潰してー」


「まぁた面倒ごとおしつけてー! そろそろ怒りますよー?」


「めーんご」


その後とてつもない銃声とうめき声が聞こえてきた。


「サンキューね」


「次は怒りますからね」


「わーったわーった」


電話を切り、自家用ジェットに乗り込む。


レイガ様の元へ向かうためだ。


「乗った?」


アストルが後ろを向きながら聞いてきた。


「行こう」


「りょーかいした」


バタバタと音を鳴らし空を飛ぶ。


実はべスティアレスを出るのは初めてだ。


ちょっとだけ旅行気分だが、心は穏やかではない。


レイガ様が俺たちを呼ぶということは何かしらトラブルがあったということ。


どーしたもんか。




向かう国はリベアルという国。


聞いたことないなぁ。


時間を潰しながら、待っていると三時間程度で着いた。


「うおっ、結構酷いなぁ」


アストルが鼻をふさぎながら言う。


「血の匂いがすげぇ」


言葉を返したが、正直そんな余裕もないくらいに臭い。

人間の腐った匂いがする。

浜辺におりたのはいいものの、草むらの近くは鼻をつまみながらでないととてもじゃないが歩けない。


「治安クソわりぃのか? ここ」


ヴィヴがイライラした声で言う。


ちょこっと草むらをかき分けて奥の方を見てみると、内蔵と脳みそが飛び散っている死体を見つけた。

近づき少し調べてみた。


かなーり古いものだ。

軽く数週間は経っている。


「火葬の文化がねぇか、単に殺されたか、恐らく後者だな」


アイゼルも分析しながら本質を見抜く。


レイガ様が呼ぶわけだ。


「まあーこの死体見る限り、殺人鬼かなんかだろ」


おおよそ当たっているだろう回答をヴィヴが出した。


その時、草むらを走る音が聞こえてきた。


しかも近づいてきている。


悲鳴とともに。


全員が銃を構える。


大きな草をかき分け、女が一人目の前に倒れ込んだ。


「ひっ! ゆ、許してください」


銃を下ろし言った。


「安心しな、あんたの事は殺しゃしないよ」


「向こうからアールクラークが!」


「アールクラーク?」


グダっていると、アールクラークらしき人間が現れた。


手には鎌のようなものを持っている。


「動くな」


銃を構え直し、脅しをかける。

意味が無いことくらいはわかっている。


鎌を振り上げ、襲いかかってきた。


「撃て!」


俺の声とともにメンバー全員で蜂の巣にした。


うめき声を上げながらアールクラークとやらは倒れ、この世を去った。


「お見事ー!」


後ろから、聞いたことのある声が聞こえる。


レイガ様だ。


「久しぶりだな、Quintetの諸君。 ようこそ、地獄の国へ」


平穏な日々としばしのお別れだ。

あーあ、もう少しゆっくり出来ると思ったのにー。


殺人祭りのはじまりはじまりーってね。


ま、楽しいからいっか。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ