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紫音の少女  作者: 柊 潤一
宿命
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新生活2

紫音とシュリ婆は始めて口にする城の食事を、おいしいおいしいと言いながら食べていた。


「いつもこんな豪華な食事なんですか?」


ふさぎがちに静かに食事をしているゼルダ王子を、紫音が気遣って話しかけた。


「いえ、今日は特別です。紫音殿がこられるので用意しました。普段は、もっと質素ですね」


「まぁ、残念ですわ。毎日こんなものが食べられるのかなと期待しましたのに」


「そうですか。何なら毎日作らせましょうか?」


ゼルダ王子は、紫音の気遣いを感じて微笑んだ。


「いえ、やっぱりよします。きっと太りそうですもの。太った私なんかじゃゼルダ王子様に嫌われそうですわ」


「ハハハ、女の方はすぐそれを口にする。嫌いになんかなりませんよ。それより紫音殿はもう少し太られたほうがいいのではないですか?」


「あら?王子様は太った方がお好みですか?」


「そういうわけではないですが細すぎると心配になります。母が細いほうでしたから。もう亡くなりましたが」


「まぁ、いつ亡くなられたのですか?」


「去年です。食べ物を食べられず最後はやせ細ってしまいました。」


「そうでしたか・・・・もっと早く私が来ていれば・・・・」


「私もそう思いましたが、仕方のないことです」


「ところで・・・・」


ゼルダ王子は話題を変えた。


「明日からお手伝いに二人よこします。なんなりと使ってやってください。」


「あとお食事ですが、こちらへ運ばせることにします。昼間は食堂もあるのでそちらで取られてもかまいませんが、兵士も多いので私としてはお勧めしたくありません。なにせ紫音殿は美しいですからな。兵士たちが騒ぎます」


「あらまぁ、お上手ですこと」


3人は思わず笑いあった。

食事を終えるとお茶が運ばれてきて、三人は各々好みのものを飲んでいた。


「今夜、父が歓迎の夕食を用意しているそうです。私が迎えに来ますが来て頂けますか?」


「もちろん、喜んで」


ゼルダ王子はお茶を飲み終えて立ち上がり、後ほど参りますのでと言って出て行った


「お婆さん、私ちょっと横になりますね」


「おぉ、疲れたじゃろ。ゆっくり休むがええだ」


紫音は部屋へ入ると真新しいベッドに横になった

そして目を閉じてゆっくりと深呼吸をしながら意識を深めていった。

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