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第44話 エルフ国の門

スキル「ステータス偽装」は他人にも適応できるよう、当初から考えていたのに詳細で説明されていなかったので修正しました。


スキル「ステータス偽装」・・・ステータスを偽ることができる。自分より低レベルの「鑑定」に偽ったステータスを見せることができる。他者にも同意のもと掛けることが可能。掛けられた者は自分の意思で解除が可能だが、解除したあと、また偽装するには掛けなおしてもらう必要がある。スキルを掛けた者と同じ、または高レベルの鑑定には見破られる。自分の能力値以上のステータスの数値、スキルには偽れない。


こんな感じです。前書きが長くなって申し訳ないです。

「この辺りでいいか。」


 俺とリーゼは周りに人がいないのを確認して小高い丘の上に降り立った。


 ここからエルフ国の王都に向かい、旅人という設定で門を通過するだけだ。


――シュン


 リーゼの翼と角が見えなくなる、


 サキュバスは翼をしまうことが出来る。これには俺も驚いたが、「寝るとき畳まないと寝返りが打てないじゃない」と言われた。


 ただし、数日特徴を隠し続けていると体調を崩すらしく、普段隠している人はいなかった。そのため1年間サキュバスと一緒にいたが、つい最近まで――ルナと一緒に寝るまで気づかなかったのだ。


 体調を崩すのは、体内の魔力を自然に排出するときに翼を用いているからだと俺は推察しているが。



 俺はリーゼと自分に光属性魔法をかけ、スキル「ステータス偽装」を使う。



 すると、俺とリーゼの耳がエルフのような長い耳に見えるようになる。


 これは光属性魔法でこう見えるようにしてあり、触ってみなければ気づかれることはないだろう。


 身体からは常に魔力が微妙に空気中に出続けているものだ。万一魔力感知をすることが出来るやつが現れても、魔法で耳を偽装しているとは気づくことは出来ないだろう。


 これで完全に俺たちはステータス含め、エルフにしか見えない。


 丘から少し森を抜け、街道へ向かう。



 その途中気になるものを見つけた。


「リーゼ。ちょっと待っててくれ。」



 俺はそれに「鑑定」をかける。


詳細


 「稲(原種)」・・・進化もせず、昔から存在している稲。ちなみに短粒種。



 短粒種か。うちの国にあるものと被っているので残念だ。一応多少採取して「インベントリ」に入れておく。



 食糧難な状況を想定して口に合わなくても最悪凌げるように育てられるためと、自分が食べたくなった時に食べられるように進めるつもりだったが、サキュバスの反応が悪くなく、寧ろ良かったので米は栽培に移している。


 外国の人で日本食が合わない人は存在するし、まして異世界ならば、受け入れられない可能性もあった日本食は、オークも含め悪い評価は受けていない。かなり驚くべきことだ。




 森を抜けた俺たちは「インベントリ」から馬車を取り出し、2人で御者の席に座り、森を抜け、舗装された道に沿って進む。


 エルフ国の王都の周りは森で囲まれており、舗装された道があるとはいえ、森の中に突然町が出現したかのような印象を受けてもおかしくないほどだ。

 なので、他の街からはかなりの距離があり、旅人という設定で行くとはいえ、徒歩で行くと怪しまれることは必須である。


 そして特にトラブルもなく、エルフ国の王都の門にさしかかった。


 俺とリーゼは王都に入るために並んでいる列の最後尾に馬車をつける。



「凄い並んでいますね。」


「そうだな……。列の消化にもよるが、かなり待つことになりそうだ。」



 かなり時間はありそうだし、話でもしながら時間を潰すか。


「リーゼは俺がこの世界に来る前に国を出たことはあるのか?」


「はい。幼いころに。」


「そうか……。」


 いきなり会話が途切れてしまった。以前リーゼを「鑑定」した結果、年齢が表示されなかった。


 普通に考えて、かなりの年輩だから隠しているのだろうと容易に予想できるし。深く問い詰めてかなり昔の話をせざるを得なくなると、リーゼは嫌な思いをすることになるかもしれない。やめておくのが得策だ 



「あー、俺がいなかった間どうだった? 一応一通り報告には目を通したけど。」


「各国の大使が一応訪れましたがマニュアル通り対処しました。」


「いや、そうじゃなくて、リーゼのこととか身の周りの様子とかなんでもいいよ。」


「そうですね…………。仕事をサボっているミーナの探知スキルが上昇しました。今まではルナに任せていたのですが。」


「あー。これからは俺がサボってたら見つかる可能性ある??」


「必ず見つけてご覧に入れましょう。」


 少し芝居がかった口調で悪戯っぽくリーゼは言う。



「じゃあ、見つからなければサボるのは許してくれるんだな。」


「ダメです。ロイ様が人1倍要領よく働いているのはわかっていますが、サボりは癖になります。ちゃんとやってください。」


「ここに来る前のことは知らないが、もしかしてミーナが俺と同じでそんな感じだったりする?」


「はい。ミーナの後を追わないか心配です。」



 ミーナはおそらく天才型だからなぁ。魔力の質の話をしたとき、最も早く感覚を掴み、やってのけたのはミーナであった。


 姉の方も弓において努力する天才だったし。


「それでマリーちゃんがですね。」




 そんな感じで俺とリーゼはいろんな話をした。気が付くと列は消化され、自分たちの番が回ってきた。



「お次でお待ちの方どうぞ。」


 門番であろう人に馬車から降りるように促され、俺は馬車から降りる。


「すみません。お待たせしてしまって。」


「いえいえ、大丈夫ですよ。」


 口調を前の世界で友達や家族以外の人に主に使っていた感じに戻す。この世界に来るときの「神」と名乗る人と会話したときもこの感じであった。


 王としての口調が最近完全に身に馴染んでいたので、少し口調に意識を向けながら話す。


「いつも王都に来る人ってこんなに多いのですか?」


「そうですね。もしかして王都に来るのは初めてですか?」


「ええ、田舎暮らしだったもので。」


「そうなんですか。今回は観光で?」


「そこにいる妹と田舎で農業やりながらのんびり暮らしてたんですけど、親が死んでから自給自足も大変で。」


 妹(設定)とは勿論リーゼのことだ。


「出稼ぎですか。」


「ええ。まあ。そんなところです。これから日銭を稼ぎながら旅をするつもりで、ここがその第一歩です。」



 どこから始まったのか知らないが世間話の流れのように門番が素性を聞いて来る。


 こちらもある程度決めていた設定を元に話す。エルフ国は領土の割に人口が少ない。


 なんでも魔族の中で人族と友好関係を結んでいる唯一の国であったり、その他にも色々要因はあるのだが、世界中でエルフは暮らしている。


 土地も開発が進んでいないところも多く、自給自足で生活しているものも実際それなりにいるようなので設定に不備はない。



「身分証はお持ちですか?」


「すみません。恥ずかしながら、さっきも言った通り、街に来るのは生まれて初めてでして。」


「それにしてはしっかりしておられますね。」


 門番のエルフに驚かれる。


 というか、ネットで読める異世界に行く小説だと門番は結構気さくなおっさんだったりするのをよく見かけたが、実際はそういうわけでもないんだな。


「父の教えです。父は少しのお金を残してくれましたし。」


 通貨の入った袋を見せる。それなりにお金は入れてきている。


「よいお父様だったのでしょうね。身分証は結構いろんな場所で作れますがどこかのギルドで作るのがお勧めですね。ギルドは国をまたいで活動しているものも多く、その身分証は他の国でも使えることが多いです。」


「国が変わっても同じ身分証が使えるのは意外ですね。」


「ギルドでは身分証を作るときに「鑑定水晶」なるものを使うので信頼性が高いんですよ。」


「そうなんですか。参考になります。」


 オーク国が例外に当たるのだろうが、あの国家は軍と貴族がほとんどのことを行っていたし、危険な魔物もほとんど見られないそうで、ギルドがなかったからな。


 他国と制度が大きく異なる部分も多いのに外側は上手くやっていたことを見るとあの国は結構凄かったのかもしれない。



 ある程度話を終え、馬車の中を確認されるが手早く問題なく終わる。


 輸入品には関税がかかるので密輸があると困るらしい。ここでアイテムバッグでの密輸が懸念されるが、アイテムバッグは希少な上、魔石を必要とするので最高にコンパクトとまではいかない。


 簡単なチェックでも門を潜りぬけることは難しいだろう。


 しかし、俺の「インベントリ」はスキルなので、荷物を全てチェックされても見つかることはない。まあ、どんなものが引っ掛かるのか知らないが俺なら簡単に何でも持ち込めるな。



 ちなみに、検問は街の入り口で行うので、小規模な村でなら関税を課さない売買が可能かと思われるが、自給自足の生活をしているものならばともかく、貨幣を用いる村と国との繋がりは割としっかりしていて、村での国からの許可のない売買は法で禁止されているので行うものはいない。


 というのも、そんなリスクを負おうとするような村で売買を行っても商人が得をすることはないからだ。村人を奴隷として支払われるならば商人にも利益は出るだろうが、奴隷にして換金するならば、王都に持ち込んだ方が村としても安心なのでそんなことが行われることは、ほぼないといっていい。



「はい。これで審査は終了になります。王都へようこそ。」


 馬車を進め門をくぐる。すると、この世界で初めて見る、活気にあふれた街並みがそこにあった。

最近忙しかったため更新が遅くなりました。すみません。

待たせた割に文字数も多くないという……。


自分なりに頑張って書いてはいくので今後ともよろしくお願いします。

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