第15話 産業改革
俺は国の使われていない畑に行ってみる。
ユニークスキル「異世界知識」で色々調べたりしてたのである程度の事前知識を持って挑む。
昨日ベッドで寝ずにだらだらネットサーフィンをして半ば徹夜したから少し眠い。まあ、起きるときに「あと5分~。」とか言ってたらルナに半ば脅されて起きたわけだが。
とりあえずここにオーク国から人質と交換して手に入れたジャガイモがある。
これを育ててみたいと思う。
あ、ちなみにオークとの初陣が5月半ばで今が8月という感じだ。
そんなわけで秋ジャガイモを育てます。
「栽培簡単で大量に取れるけど毒があるのがたまにある。」ということで安く売られているらしく、割とたくさん手に入れた。
芽が毒だとは認知されていないらしい。最初に毒の部分を取り除けば食えるとか言い出した人凄いよね。
それで栽培もやろうということで芽を出しておいた種イモを用意しておいたので今回のユニークスキル「品種改良」は渡りに船だったのだ。
ジャガイモは簡単に育てられるが病気になると全滅するとか聞くし、飢饉が起こるぐらいだから、ハイリスクハイリターンだろう。
しかーし、ユニークスキル「品種改良」で病気になりにくいものを作ってやろうという算段なのだ。
早速、種イモに触れながらスキルを使ってみる。
するとウィンドウが表示され、各種パラメーターを弄れる画面になった。
でもこれ扱いが難しいぞ。微妙な調整までできるぐらいに多機能なのだが、初見では到底使いこなせなさそうだ。
1つ試しにいろいろつけてやってみたら魔力を種イモに流し込む段階でごっそり魔力を吸われた。
そして完成したのがこれだ。
「究極の種イモ」・・・特殊なスキルによって作られた。最高のジャガイモが作れる種イモ。1日で収穫ができる。
俺の魔力量の半分ぐらい持っていかれた結果である。土に埋めれば某童話に出てくる豆の木並に成長するらしい。
だがこんなもの連作障害の元だ。こんなもの栽培するとか現実的じゃないし供給過多すぎる。これは駄目だ。「ぼくのかんがえたさいきょうのじゃがいも」は魔力的なコスパも死んでいる。
俺は「究極の種イモ」を火属性魔法で燃やし尽くした後、無難に病気に少し強くして、試作的に味を色々調節してみた種イモをいくつか作った。魔力とのコスパを考えた結果だ。病気に強くしすぎるとこれまた魔力をかなり持って行かれるからな。頑張って育てればいいだろう。
そして植える。土属性魔法で畑を耕し、風属性魔法で種イモを持ち上げ植えていく。仕上げに水属性魔法で雨を降らせて完了だ。
……魔法が便利すぎる。
同じように秋に植える野菜で、人質と交換で手に入れた他の野菜や元々育てていた野菜も少し弄ってみたりして植えた。
秋に種をまく野菜って多いんだな。キャベツとか玉ねぎとか。
そんな感じで畑の作業を終えた。「黄金の稲」は「インベントリ」から取り出し、プランターに植え替えて数本植えてみて育ててみる予定だ。
プランターは生産部隊に作らせる。まずは焼き物を作る窯がいるが、鍛冶をやる炉や窯があるらしいので大丈夫だろう。
午前の訓練が終わったらアネットに頼みにいこう。
「というわけで、稲を育てるために早急にプランターが欲しい。」
「何が「というわけで」なのさね。今来たばかりじゃないかい。」
「黙って頷いておけよ……。とにかく森で取れた植物育てたいからプランター作ってくれ。」
「対応厳しすぎないかい!?」
そんなわけで俺はアネットの工房を訪れていた。
「あたいの腕に掛かれば簡単なことだけれど、今窯は手一杯だから無理さね。」
「そんな小さい竈なのか?「職人の仕事場に素人は入れさせない」とかお前が言ったせいで俺見てないんだけど。」
「まあ、小さい方ではある。」
そうなのか。なら大きい竈を作る必要もあるかもな。
「んじゃ見せて。」
俺は工房に足を踏み入れる。かなり暑い。長居したくないな。
そしてそこには小さな竈と小さい鍛冶炉があった。
「こんなに小さいのか?新しいの作ろうぜ。」
「そんなこといってもこれは特定の場所で取れる火耐性付与された土から出来てるから無理さね。材料がないんだよ。」
そうか。材料か。
「手に入るかもしれんぞ。」
「それは本当かい!?」
「ちょっとサンプルをくれ。」
俺はオークが使っていたミスリルの剣を借りると竈の端を削って得たサンプルを「鑑定」する
「火耐性付与土」・・・火耐性が付与された土。ファイアードラゴンが住んでいた土地に見られる。
ドラゴンか。一度は見てみたいな。さてと、ユニークスキル発動!
《「火耐性付与土」を取り込みました。耐性「火耐性Lv3」を獲得しました。》
ん?「付与スキル」が手に入ると思ったけど違うのか??
困惑したが少しすると結論にたどり着いた。「身体強化」や「魔力障壁」も付与の一つだと考えると付与は「無属性魔法」なのかもしれない。
「大きい窯と炉を作ってみるよ。」
「ん……お前のことだから本当に作りそうな気もするが、期待せずに待っておくよ。」
そして、アネットに作業の進行状況を軽く聞いてから、いい土がある場所を聞いて、その土を集めた。
竈と鍛冶炉を作る作業に入る。
とりあえず「無属性魔法」で耐性の付与が可能なのか試すと簡単に出来た。「付与魔法」としてステータスに入れておこう。
そしてそれを「土属性魔法」で固め、「魔力障壁」を貼った後、付与した土を「火属性魔法」でじっくり加熱して「なんちゃって耐熱煉瓦」を作る。魔法抜きで耐熱煉瓦を作ろうと思ったらボーキサイトなどの材料集めがいるし、製作も大変だろうから魔法様様である。
その方法で「耐熱煉瓦もどき」をある程度の数作った後、それでまず小さい竈を作ってそこで「耐熱煉瓦みたいなもの」の量産を開始する。
焼きあがるまで「土属性魔法」で固めて「魔力障壁」を貼り続けるのはそのうち魔力が厳しくなると判断したためだ。
1週間後、大量の煉瓦がそこにあった。というか小さい竈の時点でプランターを焼き上げたので急ぐ必要性のない、かったるい作業だったわけだが。
まあ、あれば便利だし。損をしたとは思わなければ大丈夫だ。心象的に。
そしてそれらを使って、大きな竈と鍛冶炉を工房に作った。ここで工房の拡張作業を伴い、さらにかったるい作業になったのだが。
そんな感じでこの国の農業と工業は発展した。
昨日、予約投稿をミスって2話あげてしまったのをものすごく後悔しています。
毎日投稿いつまで続けられるかなぁ……(遠い目)。
品種改良を素でやると時間かかるし、遺伝子組み換えをさせるのもなぁ……。ということで「魔力が万能」ということで片付けました。めんどくさいことは魔力でなんとかします。
某ロボットアニメに出てくる「ミノなんとか粒子」並の万能さです。




