第七十七条 内乱
第七十七条 国の統治機構を破壊し、又はその領土において国権を排除して権力を行使し、その他憲法の定める統治の基本秩序を壊乱することを目的として暴動をした者は、内乱の罪とし、次の区別に従って処断する。
一 首謀者は、死刑又は無期禁錮に処する。
二 謀議に参与し、又は群衆を指揮した者は無期又は三年以上の禁錮に処し、その他諸般の職務に従事した者は一年以上十年以下の禁錮に処する。
三 付和随行し、その他単に暴動に参加した者は、三年以下の禁錮に処する。
2 前項の罪の未遂は、罰する。ただし、同項第三号に規定する者については、この限りでない。
国の統治機構を破壊し、またはその領土において国権を排除して権力を行使し、その他憲法の定める統治の基本秩序を壊乱することを目的として暴動をした者は、内乱罪として、次の区分に従って処断する。
一 首謀者は、死刑または無期禁錮に処する。二 謀議に参加し、または群衆を指揮した者は無期禁錮または3年以上の有期禁錮に処し、その他諸般の職務に従事した者は1年以上10年以下の禁錮に処する。三 付和随行し、その他単に暴動に参加した者は、3年以下の禁錮に処する。
2、第1項の罪の未遂は、罰する。ただし、第1項3号に規定する者については、この限りではない。
内乱罪、というのは簡単に言ってしまえばクーデターだね。国家転覆や、国権の排除をしたうえで新しく国を作ったような場合、その他憲法が定めている当地の基本秩序を壊すことを目的として暴動を起こすということが条件なんだ。ここでクーデターを目的としていない場合は、刑法第106条にある騒乱罪で裁かれることになるよ。これは、その時に詳しく話すことにしようか。
有名なところで外患罪、というのは聞いたことがあると思うんだ。これとの違いは、外国を手引きして日本を攻撃させた場合が外患罪、そうではなくて国内だけで罪として完結できるような場合は内乱罪となるんだ。
内乱ということもあって、当然複数人が関与することが前提になっているんだ。必要的共犯ということだね。
内乱の首謀者は死刑か無期禁錮、内乱の相談に加わったり群衆を指揮した人は無期禁錮か3年以上の有期禁錮、その他諸般の職務に従事した人は1年以上10年以下の有期禁錮となるんだ。これらの未遂については罰せられるよ。
そして一緒について行っただけだったり、暴動に参加しただけの人は、3年以下の禁錮となり、この未遂罪は罰せられないんだ。




