第二百四十四条 親族間の犯罪に関する特例
第二百四十四条 配偶者、直系血族又は同居の親族との間で第二百三十五条の罪、第二百三十五条の二の罪又はこれらの罪の未遂罪を犯した者は、その刑を免除する。
2 前項に規定する親族以外の親族との間で犯した同項に規定する罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
3 前二項の規定は、親族でない共犯については、適用しない。
配偶者、直系血族または同居の親族との間で第235条の罪、第235条の2の罪またはこれらの罪の未遂罪を犯した者は、その刑を免除する。
2、第1項に規定する親族以外の親族との間で犯した第1項に規定する罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
3、第1項及び第2項の規定は、親族でない共犯については、適用しない。
第235条は窃盗について、第235条の2は不動産侵奪についてだったね。これらの罪と未遂罪についての話になるんだ。
第1項では親族のうち、配偶者、直系血族、同居親族でこれらの罪と未遂罪があった場合は、その刑については必要的免除となるんだ。このように、一定の身分によって刑の減軽や免除の特例のことを、親族相盗例とか、親族相盗と呼ぶんだ。これは、最高裁決定平成20年2月18日では、以前の判例を参照にしつつ、『国家が刑罰権の行使を差し控え,親族間の自律にゆだねる方が望ましいという政策的な考慮に基づき,その犯人の処罰につき特例を設けたにすぎず,その犯罪の成立を否定したものではない』としているんだ。これによって、裁判所の考えとしては、家庭の事情については国が介入するのではなくて、家庭でしてほしいということになるかな。だから、犯罪は成立していたとしても、親族間で話し合って解決してほしいから、国としては刑を免除するということみたいだね。ちなみに、この適用については、最高裁決定平成6年7月19日によって、所有者、占有者、犯人のすべてにおいて親族関係が必要だとされているんだ。さらにいえば、最高裁決定平成18年8月30日によれば、明確に範囲が決まっていなければならないために、内縁の配偶者については適用や類推適用されることはないとした判例があるんだ。
第2項では、第1項での親族以外との窃盗や不動産侵奪、あるいはこれらの未遂罪については親告罪とされているんだ。これも、第1項と同じように、親族という一定の身分のうちの話で、国は関与しにくいということがあるからだと思うよ。
第3項によって、第1項、第2項の規定は親族以外の共犯には適用されないことになっているんだ。つまり、窃盗犯人が親族だとしても、共犯が親族以外であれば、共犯は窃盗罪で刑に服することがありうるということになるということだね。
第1項は、親族のうち、配偶者、直系血族、同居親族の間で窃盗罪、不動産侵奪罪、またはこれらの未遂罪があった場合、刑は免除される。第2項は、第1項の親族以外の親族において窃盗罪、不動産侵奪罪またはこれらの未遂罪があった場合は親告罪となる。第3項は第1項、第2項の共犯が親族以外であった場合はこれらの規定は適用されないということだね。
[作者注:以下のサイトを参考にしました。
・Wikipedia>親族相盗例
https://ja.wikipedia.org/wiki/親族相盗例
また、以下の決定を参考にしました。
・最高裁決定>事件番号:平成19(あ)1230、決定年月日:平成20年2月18日
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=35770
・最高裁決定>事件番号:平成6(あ)234、決定年月日:平成6年7月19日
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=50157
・最高裁決定>事件番号:平成18(あ)334、決定年月日:平成18年8月30日
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=33471
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