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刑法私的解釈  作者: 尚文産商堂
第九章
131/338

第百十五条 差押え等に係る自己の物に関する特例

第百十五条  第百九条第一項及び第百十条第一項に規定する物が自己の所有に係るものであっても、差押えを受け、物権を負担し、賃貸し、又は保険に付したものである場合において、これを焼損したときは、他人の物を焼損した者の例による。



第109条1項および第110条1項に規定する物が自分が所有しているものであっても、差押えを受け、物権を負担し、賃貸し、または保険に付したものである場合において、これらを焼損したときは、他人の物を焼損した者の例による。


第109条は非現住建造物等放火についてで第1項は非現住建造物等放火罪について。第110条は建造物等以外放火についてで第1項は建造物等以外放火罪についてだったね。これらの2条は、それぞれ第2項で自己所有物に関する特例があるのは、見てきた通りだよ。ここに規定されている物、つまり、人がいない建造物、艦船、鉱坑、それに、建造物、汽車、電車、艦船又は鉱坑以外の物で人がいるものを焼損させたものについての特例だね。

差押えを受けたり、物権が設定されていたり、誰かに貸したり、保険に付している場合、自分の物であったとしても特例は受けられず、他の人の者が焼損した場合と同様の罪になるということなんだ。まあ、特例の特例ということだね。

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