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刑法私的解釈  作者: 尚文産商堂
閑話
114/338

閑話1 民集と刑集

「ねぇ、ちょっといいかな」

彼女が俺に話しかけてくる。

「ん?」

「たまに、参考で、刑集とかでてくるけど、あれって何なの?」

「ああ、あれか」

そういって、俺はいったん六法にしおりを挟んで、棚へと向かう。

?としている彼女に、2冊本を持ってきた。

「刑集、民集てのがある。両方とも、判例を集めた本なんだ。戦前から発刊されていて、それぞれ2種類あるんだ。大審院時代には、民集、刑集以外に民録、刑録というのもあって、そちらが引用されることもあるんだ。正式には、民録は大審院民事判決録、刑録は大審院刑事判決録。民集は大審院民事判例集か最高裁判所民事判例集、刑集は大審院刑事判例集か最高裁判所刑事判例集という名前なんだ。長いから、民集、刑集て略しているわけ」

「なるほどなるほど」

何に納得したのかはわからないが、彼女はそういってうなづいていた。

「例えば、で見ていこうか。前にも話した勘違い騎士道事件を例にしてみよう。これは事件番号昭和59(あ)1699で、刑集では41巻2号182頁に書かれているんだ。民集でも同じように、巻数、号数、頁で一意に決定されることになっているわけ。裁判所のページでも、判例集や裁判集で検索することができるようになってるんだ」

「ふむふむ……」

じっと聞いているので、ついでにと俺は話す。

「最高裁、大審院だけではなくて、こういった判例集ていうのは、高等裁判所や地方裁判所なども出しているんだ。興味ある判決は、一度調べてみたら面白いかもよ。まあ、概略しか載ってないときもあるけどね」

「わかったー」

本当にわかったのかを聞き質しかったが、結局俺は本2冊を棚に戻し、六法へと戻った。


[作者注:以下のページを参考にしました。

・裁判所>裁判例情報>最高裁判所判例集

http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=50315

・Wikipedia>判例集

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%A4%E4%BE%8B%E9%9B%86

・Wikipedia>刑集

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%91%E9%9B%86

・Wikipedia>民集

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%91%E9%9B%86

・Wikipedia>勘違い騎士道事件

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8B%98%E9%81%95%E3%81%84%E9%A8%8E%E5%A3%AB%E9%81%93%E4%BA%8B%E4%BB%B6

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