表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
刑法私的解釈  作者: 尚文産商堂
刑法とは
1/338

刑法とは

やはり、というべきだろう。


弁護士である俺は、幼馴染の娘をよく預かっていた。

今も、家の方に1か月に1回ぐらいは遊びに来てくれている。


そんな彼女も、今や法学部の2回生だ。

法律家としては嬉しいのだが、しょっちゅう質問に来ている。

ちゃんと大学に出ているのか分からないのが、怖い。


そんな彼女が、今日も来ている。

今回も、昔みたいに質問のようだ。

「……前は民法だったな」

「うん。今度はね……」

「待て待て」

俺は一旦彼女の話を遮る。

そして、数秒の間思考し、答えを導いた。

「……今回は、刑法と見た」

「さすが小父(おじ)さん。勘が鋭いね」

その答えを聞いて、俺は若干頭を抱える。

民法は専門であったが、刑法は専門外だ。

だが、彼女のきらきらした顔を見ていると、何ともいう気力を失ってしまう。

昔は刑法もしっかりと勉強した身だ。

なんとかなるだろうと考えなおす。

「分かったよ、座り」

彼女に椅子を勧めると、ありがとーといいつつ、椅子に座る。

周りの同僚たちも、かなり慣れたようで、ほとんど何も言わない。

お茶菓子やペットボトルを彼女に渡してくれるほどだ。

「じゃあ、民法と同じように進めていくよ。いいね」

うん、と彼女はうなづいた。

「では、刑法の歴史をどうぞ。ああ、明治以降の刑法からでいいから」

「えっと、明治13年、旧刑法が公布。明治15年に施行。作ったのは民法でもでてきたボアソナードさん。でも、国際潮流の流れによって、いろいろと話しあわれた結果、明治40年に今の刑法が成立したんだっけ。で、さらに昭和49年に法制審議会が決定した全部で369条になる改正刑法草案ができたんだけど、結局国会に上がることなく、今に至る。だっけね」

「…まあ、かなりはしょっているが、いいか」

俺はそう言って、彼女にさらに尋ねる。

「それで、刑法のどれが分からないんだ。まあ、全部だと思うけど」

「全部というより総論かな」

刑法は大きく分けて2つに分かれる。

第1編はいわゆる刑法総論にあたり、第2編がおおよそ刑法各論にあたる。

「それじゃあ、総論を中心にして教えればいいかな」

「それと特別刑法とかも……」

特別刑法というのは、おおまかにいえば刑法以外に規定された刑事罰の規定のことを指す。

分類するならば、行政法の刑罰である行政刑法や、経済法の刑罰である経済刑法などがある。

行政刑法の代表といえば道路交通法であり、経済刑法では独占禁止法が代表例としてあげることができるだろう。

ちなみに、独占禁止法は正式な題名がついておらず、昭和二十二年法律第五十四号というのが正式名である。

「特別刑法は、一通り目を通し終わってから教える方が良いかもな。第1編を見てみないと、どういう刑罰なのかっていうのがイメージしにくいだろうしな」

「そのあたりはお任せー」

そう言う彼女のいい笑顔を見ていると、起こる気力もなくなってくる。

そういうことで、俺は壁際に並んでいる六法全書を取り出し、刑法のページを開ける。

「んじゃ、始めるか」

「はーい」

本作品を書くに当たり、全般について以下のインターネットページを参考とします。


・刑法(明治四十年四月二十四日法律第四十五号)

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/M40/M40HO045.html


・刑法(日本)、Wikipedia

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%91%E6%B3%95_%28%E6%97%A5%E6%9C%AC%29


・刑法、Wikipedia

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%91%E6%B3%95


・刑法学、Wikipedia

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%91%E6%B3%95%E5%AD%A6

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ