設定
ー21世紀もそろそろ終盤に差し掛かろうかという今日この頃、世界では情勢が大きく変わり、科学者たちによって第三次世界大戦が引き起こされるのではないか、と予測されるまでになった。実質、第三次世界大戦は引き起こされ、各国は次々と軍事設備を整えていった。
日本とて、例外ではない。
現在、日本は自衛隊から日本軍へ名を改め、数々の小隊を一新しまた新たに特攻隊を設置した。
それが「スピアー」である。「全」より「個」を重んじる部隊で、そこでは一人一人が十全に力を発揮することができる。
-これは、そんな「スピアー」に所属するある5人の隊員の話-
今回は設定及びその他ということで。
まずは登場人物の紹介から。
木佐 彩歌 日本軍統括本部本部長並びに特別特攻隊スピアー東京本部本部長
何だかすごい肩書がついているが、彼女自身は弱冠20歳である。こんなありえない設定は二次元だからできること。元は四国のスピアー支部において副支部長を務めていたが、上層部がかなり彩歌のことを気に入ったらしく本部へ異動。その後2年間本部のスピアーで活動した後本部長へと昇格。素晴らしいぐらいに異例であるが、当時の上官は彩歌のことを「滅多にいないような、まさに逸材」と言ってたとか。性格は常に穏やかであるが、戦っているときは感情が無になる。(冬哉談)本人はこれについて自覚していないらしい。戦闘系の知識を豊富に持ち、頭脳戦も肉弾戦もできるオールマイティーさを持つ。それゆえに一部の人からは「死を追う者」《デッドマンズ・チェイサー》などと呼ばれている。武器も大体使えるが唯一苦手なのはライフルを使った超遠距離射撃。仲間思いだが思いが強すぎてたまに空回りすることも。ちなみに彩歌は冬哉のことを信頼している。常に誰も死なせないように動いている。
「日本軍統括本部本部長並びに特別特攻隊スピアー東京本部本部長、木佐彩歌です」
「・・・もう、誰も失いたくないの」
不動 冬哉 日本軍特別特攻隊スピアー東京本部副本部長
平凡だった訓練兵時代に彩歌と出会い、対人戦闘で負けた時から悔しさをバネに頑張った結果副本部長にまで上り詰めた努力の結晶みたいな人。訓練兵時代は知識こそあったが、体が追い付かず平均より下に位置していたが、現在では「最強の参謀」として訓練兵から神のように崇め奉られている。
性格は、まあ普通。こちらも仲間思いで、誰かが重傷で帰ってくると物凄く心配する。たまに心配しすぎて自分が体調を崩すことも。苦手なのは射撃全般。できないことはないが、どうしても隙が生まれてしまうためあまりやらないようにしている。常に誰かを守れるように動いている。
「日本軍特別特攻隊スピアー東京本部副本部長、不動冬哉だ」
「だからあれほど気を付けろと・・・!」
駒沢 美希 日本軍特別特攻隊スピアー東京本部情報処理班班長
一言で言えば超秀才。それこそメンサとか入れるレベルで物凄く頭が良い。でも勉強は好きじゃない。元は北海道のスピアー支部で副支部長を経験した後、高いコンピュータースキルと頭脳を買われ唯一の友好国、アメリカのワシントンにあるスピアー支部へ。頭が良いが、別にツンツンしているわけでもなく、まさしく大和撫子のような心を持っている。物腰が柔らかい。戦っているときには敵の情報をいち早く把握し伝えてくれ、とても頼りになる。彩歌と冬哉とは長い付き合いだが、けんかしたことは一度もないらしい。彩歌と冬哉はよくあるらしい。美希は彩歌のことを尊敬している。
「日本軍特別特攻隊スピアー東京本部情報処理班班長、駒沢美希と申します」
「みんなの無事を願うことは、悪いことですか?」
森野 柚菜 日本軍特別特攻隊スピアー東京本部医療班班長
数年前に瀕死状態の彩歌を救ったヒーロー。そのおかげで本部に異動。当初彼女は九州のスピアー支部支部長を務めていたため、究極の選択を迫られていたようだが、今では完全に本部に居着いている。当たり前だが、医療系の知識が豊富でカウンセリングも行っている。基本、一言一毒舌。そうではないときもあるがデレることはあまりない。根っからの解剖好き。大体死体を見ると解剖したい、と言う変態だが何とか抑えている。スピアー東京本部の5人の中で最年長。だからだろうか。みんなのお母さん的存在。ちなみに、ときたま戦場に出ることもある柚菜だが、やることは少ないとか。誰よりも彩歌のことを心配しまくっている。
「日本軍特別特攻隊スピアー東京本部医療班班長森野柚菜だけど?」
「チッ・・・また解剖できなかったわ。ま、良いけど」
東堂 圭吾 日本軍特別特攻隊スピアー東京本部隊員 隊長専属護衛役
一番の新人。元はSPだったが、思想の汚れにより(サイコパスではありません。この場合は警察がどの刑にも処することができなかった受刑者にあえてつけた容疑のことです)逮捕。捕まったことで家族や友人に見捨てられ一人寂しく過ごしていた。そのときに、ちょうど人員が足りなくて人を探していた彩歌に拾われる。その後、彩歌に完敗した圭吾は行く当てがないから、という理由でスピアー入り。今のところ、彼は隊長(彩歌)の護衛として、そしてSPの経験を活かし戦場では狙った獲物は逃さない「イーグルスナイパー」として活躍している。何故か柚菜とは犬猿の仲になりつつある。(なお、意識しているのは圭吾のみ)ちなみに、冬哉は圭吾に羨望のまなざしを向けられている。いつか本当の意味で誰かを守ってみたいと思っている。
「日本軍特別特攻隊スピアー東京本部隊員の東堂圭吾でっす。隊長専属の護衛役です」
「は?これは義務かって?んなわけねーだろ。俺は、自分の意志でここに立ってんだ」
語句の説明その他もろもろ。
・日本軍 21世紀中頃、中国が侵攻してきたのをきっかけに成立。それぞれの地方に守護兵とスピアーと呼ばれる特攻隊を置いている。首都である東京には守護兵を統括する統括本部と、スピアーの支部をまとめるスピアー東京本部がある。昔のように徴兵制度というものはない。
・守護兵 各地方に置かれた海・空を守る部隊で、スピアー支部の中に含まれている。
・スピアー 日本軍特別特攻隊の愛称。決してまとまって戦うことがなく、個々の能力を最大限に発揮しながら戦うその様子からつけられた。スピアーは国内外の軍事的な敵を排除する組織である。各地方に支部を置き、本部との連携がうまくできるようになっている。支部にいる人数は大体15~20人ぐらい。少ないところも多いところもある。本部は精鋭部隊ということもあり、原則5人と決まっている。例外あり。
・訓練兵 言ってしまえばスピアーの隊員になる前の段階。基本的に本部にのみ存在する。「優秀な人物の育成」という名目で設置してあるが、優秀と呼べる人はほんの一握り。訓練兵は一通りメニューを終えると、次々に転属させられる。転属先は、本部のスピアーか情報処理班、医療班、スピアー支部の人が足りないところか、同じく支部の守護兵に分かれる。しかし、実績に見合わない者や、力がついていない者は残ってひたすら自分を磨かなければならない。その為、一生訓練兵のままという人もなかにはいる。
・情報処理班 敵国のサーバーをクラッキングして情報を得たり、バックアップなどを主に担当している部隊。本部にだけこの班は存在する。支部では、上層部に任されているこの仕事。本部では20数人の適性がある訓練兵と一人の隊長が運営している。
・医療班 数ある部隊の中で最も人数を必要とする部隊。支部のほうにも支援のための人員を割いているため、本部の医療班は支部の医療班の倍以上はいる。基本は訓練兵で適性を示した者だが、人手が足りなくなることもあるため外部からも適性がある者は入ることができる。
その他の用語は毎話の最後に説明させていただきます。
これからどうぞよろしくお願いします!
最後までご覧いただきありがとうございました。何か感想があればお寄せください。今回は分かりやすくするために設定を書かさせていただきました。これを見て興味を持っていただければ幸いです。