プロローグ じいちゃんが爆弾発言かましました。(困るよーじいちゃん。)
新連載です。
まあ、最近までしらなかったんだけど、
私に許嫁が居たらしいです。
事のはじまりは、まあ、うちのじいちゃんが
ぎっくり腰をして寝込んだんだよね。
貴族の姫にしては行き遅れ感満載の女なんです。
まあ、一般人ではまだまだ、なんですが…。
なんで、貴族って結婚はやいのかな?
「セツラ、お前には許嫁が…。」
きがよわくなったじいちゃんが言った。
吐いたとも言う。
腰が痛くてベッドから起きられないらしい。
うちは新興貴族だ。
なぜなら、じいちゃんが先の大戦で武功を上げて出来た家だからだ。
先代王様がどうしてもどうしても貴族にしてやると言って無理矢理ならされたとじいちゃんはいってた。
本当かな?
真偽はともかく、先代王様も当代国王陛下もじいちゃんの友達なのは確かなんです。
よく、王都によばれて相談うけたり宴会に呼ばれたりしてるみたいです。
私は王都はほとんど行った事ないし…。
王宮行った覚えもないんだよね…記憶にあるかぎりは…。
「お前が小さいとき、可愛いだろうと自慢しにいったら、くそガキにうちにくれといわれた~。」
じいちゃんは言った。
そうか…小さい時いったのか…。
くそガキすなわち、当代国王アースリース三世陛下のことらしい。
ちなみにうちの父親はそのくそガキの側近をしてる。
別名つかいっぱしり宰相のしーちゃんだ。(シキだから。)
いいんかいそれで?
「くれないっていったんでしょ?」
…でも、許嫁っていってたな?
「幻の清酒清らの禊が…珍味キサリアの燻製が…。」
なんか言ってるよ。
「後…イスラマアの美味しい卵かけご飯が…。」
なんかうわごといってるよ。
「だからなにさ?」
私はいらいらした、私だって忙しいんだからね。
うちの領地の農産物、特産物をうる直売店も王都に出す予定だし。
今、ある直売店も手伝ってこないとね。
本業、直売店店主、副業貴族の姫だから。
「…つまり、懐柔されて…うんといっちまった。」
じいちゃんは言った。
じいちゃんはグルメと言えば聞こえがいいが食い意地きたない。
「じいちゃんのばか!」
私はじいちゃんにいった。
「ま、まて、相手は年下だが美形だぞ、くそガキの息子だからな、きちんと成人してるし…オレがこんな身体じゃなかったら、返り討ちにしてやるんだが…。」
じいちゃんが言った。
つまり、昔の約束をもちだされて、泣きの涙でついに吐くことにしたらしい。
アースリース陛下の息子って年下だっけ?
…そういや…王宮いくのじいちゃんに邪魔されて行った事ないじゃん。
「その人くるの?」
こまるんだけど。
「くるんだ…じつは。」
じいちゃんが困ったように言った。
「いつ?」
私ははたきを握った。
「今日明日中かな?」
じいちゃんが言った。
この食い意地じじい!
私はじいちゃんの痛い腰をはたきでたたいた。
じいちゃんは悶絶した。
そういや…私どっちの王子の許嫁なんだろう?
アースリース陛下には王子が二人いて二人とも年下だよね。
「じいちゃん、どっちの人なのさ?」
まあ、どっちでもことわるよ。
今更、王宮でおほほほなんて疲れるし。
「来てからのお楽しみじゃ。」
じいちゃんがうつろな笑みで言った。
楽しんでません。
まったく、じいちゃんの所為でいい迷惑だよ。
まあ、来たら全力でお断りすることにして
仕事に行こうか…。
読んでいただきありがとうございました。