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原神世界で史莱ムに転生、生き残るため炎の魔神へと進化する  作者: upset


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「史莱姆の私、どうやって街に入ろう?」

ボンボン跳ねるファマスはゆっくりとモンデ城の橋の辺りにやって来た。果酒湖の水面はきらきらと波光粼粼はこうりんりんし、何匹かの太ったアヒルがのんびりと湖を泳ぎ回っている。彼女らは心配のない様子で湖を気持ちよさそうに泳ぎ、時々魚たちが水面から飛び跳ねる。


しかし、橋の辺りに立つ鎧を着た騎士がファマスの注意を引いた。


「西風騎士団?それとも北風騎士?」


ファマスは橋の柱の後ろに隠れ、全身武装した騎士をこっそりと見つめた。今はただの普通の火史莱姆ほむすれいむだ。このまま堂々と街に入れば、魔物として即座に退治されてしまうだろう。


「今回は死んだら本当に死に至るんだよ。」


ファマスの体が揺れ、城門を守る二人の騎士を悩ましげに見た。街に入らなければ、どうやって自由の神ババトスに会えるというのか。


悩んでいるファマスの耳に、突然奇妙な言語が聞こえてきた。


「!@|#¥%..」


ゆっくりと顔を向けると、岩史莱姆いわむすれいむたちがいた。


「!@#¥|%%..」


さっきの奇妙な言語は史莱姆から発せられたもので、先頭を歩く史莱ムからまた意味不明な言葉が聞こえてきた。


史莱姆の言語は、かつて炎の魔神だったファマスはもちろん、今でも史莱ムとして同類の言葉を理解するのは造作もない。


この岩史莱ムの大まかな意味は「おい、どうした?街に入りたいのか?」というもの。


岩史莱ムは言いながらファマスを見て笑い、茶色い顔に傲慢な表情を浮かべている。


「兄貴?何か方法があるのか?」


身の危険を感じ、ファマスはこの岩史莱ムを驚きの目で見つめ、慎重に尋ねた。


「もちろん!俺はすでに大勢の兄弟姉妹を見つけ、モンデ城侵攻計画を完璧に練った!」


岩史莱ムの後ろにいた何匹かの小弟たちは跳ね回り、リーダーの決定を支持しているようだ。「今回の計画は『ずんぐりむっくり大団乱!』だ。」


もし手があれば、ファマスは思わず自分の頭をバシッと叩いていただろう。日常任務みたいな名前をつけるなんて、不吉じゃないのか。


「どうだ、兄弟。俺たちに加わらないか?風史莱ムも何匹か呼んだ。お前と火元素拡散を起こして、モンデ城に火の海を!」


ファマスは、しゃべり続ける岩史莱ムの計画に呆れながらも、仕方なく参加を承諾したが、すぐに混乱に乗じて一人でこっそりとモンデ城に潜入することを決意した。


「よし、お前の参加で計画はより順調になる!今回はあの『丘丘人の一小歩』よりもきっと……」


ファマスは不吉な予感を覚えた。


「兄貴、お前は『丘丘人の一小歩』って日常……いや、侵攻任務も企ててたのか?」


「もちろん!失敗したが、風起地の丘丘人祭司は俺の計画を気に入ってくれた。次は岩鎧丘丘王を呼ぶ約束だ。その時こそきっと……フフフ。」


ファマスは完全に呆れ果てた。侵攻の時間と場所を確認した後、果酒湖の辺りに跳ね、今の自分の姿を確認しようとした。


草に火を付け、澄んだ湖面を鏡代わりに映すと、深紅の史莱ム姿が映った。可愛らしい楕円の大きな目が二つ、人畜無害でかなり可愛い。


「ああ、摩拉克斯モラクス!復讐する、復讐だ!」


ファマスは少し力を込め、果酒湖に火元素の玉を二つ吐き出した。


—————————————————


翌日の夜。


「おい、弟よ。側門から侵攻する。ここには若い騎士ガイという奴が一人だけだ。あいつを脅かせば、モンデ城の後方物資を奪える!」


ファマスは岩史莱ムの後ろを見、史莱ムの思考回路を深く理解した。岩史莱ムの後ろには水史莱ム三匹、風史莱ム二匹、雷と氷の史莱ム各二匹。ファマスを入れて全部で12匹の史莱ムがいた。


「神の瞳を持った者なら誰でも、一発で全滅させられるぞ。」


ファマスはこっそりと他の史莱ムたちから距離を置いた。超導や蒸発で消されたくはない。


「兄弟たち、行くぞ!」


岩史莱ムが先頭に立ち、ファマスは最後尾に付く。側門を守るガイという若い騎士の顔に恐怖の表情が浮かび、城内に向かって叫ぶ「西風騎士団!警戒しろ、史莱ムの侵攻だ!」


ファマスはかつて人間だったからガイの言葉が理解できたが、岩史莱ムには通じない。ガイの恐怖の表情を見て、計画成功と喜び、得意げにガイに向かって岩の結晶を吐き出した。


結晶は無鋒の剣を持つガイに急速に近づき、騎士は剣で少し防いだが、強い力で地面に叩きつけられ、大尻餅をついて剣も放り出された。


「ハハハ、早く取れ!」


岩史莱ムは後ろに付く史莱ムたちに大声で呼びかけ、城門内の物資に向かって走った。


「ん?後方物資担当のヘッタさんは?」


史莱ムの集団に紛れて、こっそりとモンデ城に入ったファマスは、混乱に乗じて貴重な烈火精油を何本か食べ、物資を貪る史莱ムたちに無念の目を向けた。


「対応する属性の精油を飲め、兄弟たち。」


ファマスは先頭の岩史莱ムに声をかけた。


「この磐石精油だ。」


声をかけられた史莱ムは一瞬戸惑い、そして磐石精油を一本飲み干すと、液体の注入に伴い、岩史莱ムの体は大きく膨らんだ。


効果を確認した史莱ムたちが再び精油の瓶に群がり始めた。


ファマスは混乱に乗じて史莱ムの集団から離れ、こっそりとモンデ城に潜入しようとした時、赤い髪の大きな剣を持つ人物と小さな体の鎧を着た少女が史莱ムの集団前に現れた。


「ディルック様、この侵攻魔物を退治していただけますか。」


来たのは後方物資担当のヘッタと、伝説の暗夜英雄ディルックだった。


彼等を見た瞬間、ファマスは強い危機感を覚えた。


「逃げろ!」

貪る史莱ムたちに声をかけ、ファマスは即座に城外へと走った。


「ここに……宣告!」


ディルックの剣から火の鳥が飛び出し、ファマスの背中に熱を感じた。電光と氷霜の元素気配がますます乱れ始めた。

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