「癖者だらけで大変です。」
※ファンタジーですが、スマホとかの現代アイテムや「ファンタジーじゃないやろ!」というような現実で使われる名詞とかいっぱい出てきます。
※また、執筆初心者が書いてますので、どうか温かい目で見てくださると嬉しいです。
「勇者が、魔王を倒したぞーー!!!」
そのニュースは、すぐさま世界に知れ渡った。
数年に渡った勇者と魔王の長い戦いが決着し、勇者の勝利で終わった。
これが後に『勇魔大戦』と語られる史上最大の戦いだった。
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スミレ「はぁ……、今日も荷物重いなぁ……」
ヤギの獣人の青年・スミレは、両手に抱えた買い物袋を落とさないように街の市場通りを歩いていた。
袋の中には食品や日用品など、生活必需品が数多く入っていた。
スミレ「ったく、買い物は俺担当なのは決まってるけど、だからってこんな沢山頼むかよ普通……」
街は人々の声で賑わい、獣人やエルフの子供達が追いかけっこをしながらスミレを通り過ぎる。
スミレ「えーと、他に買うものはあったかな……」
スミレがメモを開きながら歩くと、ドンッと誰かにぶつかった。
すると、ぶつかった衝撃で袋から青果屋で買ったキイチゴが落ちてしまった。
スミレ「やっば……!」
スミレが拾おうと近づくと、金髪の男がキイチゴを拾っていた。
「コレ、君のか?」
金髪の男は笑顔で拾ったキイチゴをスミレに手渡す。
スミレ「あ、ありがとう、ございます……」
スミレは礼を言って金髪の男からキイチゴを受け取る。
すると、スミレのスマホにピコンッとメッセージがきた。
『スミレ!いつまで買い物してるのよ!』
メッセージには、“住居者”から怒りのメッセージがきていた。
スミレ「めっちゃ怒ってる……!あの、ありがとうございました……!」
スミレは金髪の男に礼を言って、その場を離れた。
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街から少し離れた森の中、スミレは買い物袋を抱えて歩く。
しばらく歩き続けると、豪邸ではないが西洋風のレンガで造られた屋敷が見えてきた。
『すずらん家』
と、書かれた表札がある門を潜り、スミレは屋敷の玄関を開ける。
スミレ「ただいまー、今帰ったぞー」
スミレが玄関で靴を脱いでいると、すずらん家に住む“住居者”がゾロゾロと玄関にやって来た。
プーシ「遅かったな。出かけてから3時間54分28秒も経っていたぞ」
プーシ。
元魔王軍 四天王の一角『スペードスター』の名を持つ人間。
魔王と戦った勇者とライバルだった剣士。
慎重すぎて、細かいところにまで気を使っている真面目バカ。
アイン「もう!どこまで行ってたのよ!このバカ!アホスミレ!」
アイン。
元魔王軍 四天王の一角『ハートスター』の名を持つ妖精。
普段から可愛らしい服を着ているが、中身は立派な男であり、男を弄ぶのが趣味の小悪魔系。
ラガネ「遅くなるなら、連絡してくれない?スマホの使い方知らない?」
ラガネ。
元魔王軍 四天王の一角『ダイヤスター』の名を持つ機械人間。
機械人間のせいか、表情が表れず常に無表情で、何を考えているのか分かりづらい毒舌家。
ノウト「ス、スミレくんが僕らのことを置いて消えたらどうしようってずっと考えてたんだよぉ……っ」
ノウト。
元魔王軍 四天王の一角『クラブスター』の名を持つエルフ。
気弱でネガティブな性格で、時々メンヘラを発動する。
ミズキ「……腹が減った」
ミズキ。
四天王達から崇められ慕われている元魔王。
長年生きているせいでボケているのか、老人みたいな仕草をする時がある。
スミレ「はぁ……」
すずらん家の管理人であるスミレは、癖者すぎる住居者に溜息をつく。
───「俺、本当にコイツらと暮らしていけるのか……?」




