第5話 番と感情
最近投稿できてなくてすみません…
超―――――忙しくて。
でも頑張って投稿していこうと思っているのでこれからもよろしくお願いします!
ベルゼヴァール様改めルーゼ様に番について教えてもらうために今、執務室にいるのだけれど……
……あの、これは何でしょうか??
いえ、わかってます。
わかっていますよ。
けれど、何で!?
なんで今ルーゼ様の膝に乗せられているのでしょうか!?
と内心恥ずかしいやら何やらで焦りまくりだが感情が表に出にくいためほぼ無表情のユキノの心情を知ってか知らずか、番を膝に乗せられて目に見えるほど上機嫌だ。
そして上機嫌のまま話を始めていく。
「まず聞きたいのだがユキ、お前はこの世界の者ではないということで間違いないか?」
「はい。多分そうだと思います。私の世界は人間だけが住んでいる世界なので……」
「人間だけ!? つまり、竜人や獣人、エルフやドワーフ、悪魔や鬼人もいないと!?」
「逆にそんなにいるんですか?」
「あぁ、いるな。ちなみに俺は父親が悪魔、母親が鬼人だ。」
「……なるほど、だからツノは鬼みたいな感じなんですね。」
「鬼を見たことがあるのか?」
「ないです。でも、御伽噺の中とかによく出てくるんです。」
「ほぉ……面白いな。」
「ちなみに獣人とかエルフとか悪魔とかも御伽噺の中だけです。」
(まぁ、ラノベとか説明してもわからないだろうし……御伽噺、っていうのもあながち間違いではないよね……)
「で、だ。番というのは知っているか?」
「……ええと、一応。狼の場合、ですけど。」
「まぁ似たようなものだな。番というのは生涯に一人しか現れない唯一の人。魂の片割れ。神が定めた運命。
…………番を見つけた者は生涯幸せになれると言われている。」
「……」
たぶん、この言葉には続きがある……と、思う。
『――――だが、一度見つけてしまうと手放したくなくなる、離れたくなくなってしまう。』――――と。
「もちろん無理にとは言わないが。」
(本当は無理にでも私を引き留めておきたいのかもしれない。顔が辛そうに歪んでるから……)
年頃の子よりも聡いユキノが、そして人の感情を読むのに長けていたユキノが、それに気が付かないわけがなかった。
(なんか、この人が悲しそうな顔をしているのを見るのは嫌だな……。でも、これは私の問題でもあるんだよね……。私はこの人のことをどう思ってるのかな?
……うん、離れたくない。離れるのは嫌だ。
彼と離れなきゃいけないと考えただけで苦しくて心が張り裂けそうになる。
ルーゼ様と離れたくない。
それなら死んだ方がマシだ。
本気でそう思える。
初めて優しくしてくれた人だからかもしれない。
……でも、少し違う気がする。
だって親に刺された時は何とも思わなかったのに、彼と離れると思うだけでこんなにも悲しくて、苦しい。
これが、番というものなのかと思い知った感じだな……。)
(人間には番が分かりにくいんだそうだ。だからきっとユキは俺の感情を知っても迷惑なだけだろう。……ユキからしたら自分は勝手に召喚してきた厄介者だよな。もしかしたら帰してほしいのかもしれないしな。)
ベルゼヴァールはそう思った。
番と結ばれないということはとても苦しいことだ。
そして我慢しなければすぐにでも叫び、狂ってしまいそうになる。
それほどに私達魔族や精霊族は番が大切な者なのだ。
だが、それと同じくらい番の幸せを考えてしまう。
だから無理に彼女を引き留められないし、帰るのを望むのならば帰してあげたいと思うわけで。




